日曜の昼下がり、街は眩しいほどの陽射しに包まれ、人々は思い思いにカフェのテラス席を埋めていた。
店内もまた混雑し、若い女たちの笑い声や、スマホの通知音、カップを置く甲高い音が絶え間なく響いている。その喧騒の中、初江は関原と向かい合って腰を下ろした。
薄手のカーディガン越しでも汗ばむ背中。薄化粧を施した頬は既に薄紅を帯び、胸の奥が妙なざわめきに揺れていた。
注文もそこそこに、関原はカジュアルな笑みを浮かべながら、テーブルの上に小さな紙包みを置く。中身の正体など、手触りだけで察せられた。
「奥さん、これ――蜜壺に入れて」
囁くような声だった。けれど初江の耳には、まるで店内中に響いたかのように思えた。頬を紅潮させながら、震える手で包みを取る。
「トイレ、行ってきます……」
初江が立ち上がろうとした瞬間、関原がその手首を掴む。その力の強さと、冷えた指先の感触に、初江の心臓は跳ねた。
「ここで、だよ」
男は唇の端を吊り上げ、リモコンのようなものを取り出す。
それを見た瞬間、初江の下腹がきゅうと疼く。背徳の記憶が甦り、股間がじっとりと濡れるのがわかった。
躊躇う間もなく、初江は椅子に浅く腰かけ、そっとショーツのクロッチをずらした。誰に見られているかわからぬ場所で、堂々と蜜壺を曝け出す――それがどれほど倒錯的で淫らな行為か、初江自身が一番知っていた。
紙包みの中には、小さな楕円形のローター。
冷えた感触が指先に触れた瞬間、初江の心は甘い恐怖と期待で満たされる。
「……っ」
溜め息にも似た吐息と共に、それを湿り気の残る蜜壺へと差し込む。ずぷり、と入り込む感触。蜜壺は既に男との倒錯で敏感に反応し、柔らかな粘膜がローターをくわえ込む。
「よし、入った?」
初江はうつむきながら、小さく頷いた。関原は満足げにリモコンを掲げ、スイッチを入れる。
次の瞬間、蜜壺の奥から甘い振動が広がる。ぐぅん、と膣内に響くそれは、想像以上の刺激だった。
「あ……っ」
初江は思わず声を漏らし、口元を押さえる。
店内の雑音が、まるで遠のいたように感じた。震えが膣から腿へ、腰、背筋へと駆け上がり、背筋がゾクゾクと粟立つ。
「奥さん、そんな顔したら、周りの人に丸解りだよ」
関原は唇を歪め、リモコンの強弱を操作する。甘い疼きが増し、膣内をローターが暴れるように振動する。
初江は耐えるようにカップを握りしめるが、膣内を蠢く異物と、それを操る男の視線に、もう理性は薄氷のようだった。
蜜壺は既にくちゅくちゅと卑猥な音を立て、ショーツのクロッチには蜜が滲み始める。店内の誰もが、その淫らな奥様の淫猥な悦楽の只中を知る由もない。だが、その背徳感がむしろ、初江の欲望をさらに深く掻き立てる。
──私、こんな場所で……っ、でも……
「奥さんは淫乱だね」
囁くように関原が言う。
初江は、甘く濡れた視線をその男へ向けた。
※元投稿はこちら >>