女性向け官能小説

なにも纏わず 裸のままで 重なる ふたり

かれの目を見つめながら
あたしは右手を かれの下腹部へと伸ばす

「んっ…」

かれが小さく 吐息をこぼす

熱く… かたく… 濡れたそれは
あたしを求める
かれの想い そのもののようで
あたしは 無性に愛しくて
包み込むように 手のひらで撫でる

本当は あたしもしてあげたかった
正直 くちで あれをするのは好きじゃない
だけど あたしを
あんなにした このひとを思うと
かれにも あたしで悦んで欲しかったし
ちょっと 仕返ししたいみたいな
いたずらっぽい 気持ちもあった

なのに かれは そんな行為を
あたしに求めることはなく
しばらくして あたしの右手を押さえて
身体を 深く さらに重ねる

「あ…」

かれの熱が あたしに触れる…
水っぽく びちゃびちゃになっていたはずなのに
あたしの身体は ふたたび
トロリとした蜜を蓄え
花びらのすき間から
滲んで 垂れて落ちていた

くちゅ…

かれのその先端に あたしの蜜が絡みつく
ゆっくり… ゆっくりと
かれが あたしの花弁を押し開く

「ん…」

いじらしいほど… じれったいほど…
ゆっくり… ゆっくり…
かれが あたしの中へと入ってくる…

浅く… そして 少し深く…
その 繰り返される侵入に
あたしの身体は 痺れるようにのけぞって
あたしは声もなく くちを開けて
かれの身体の下で 腰を震わせた…

「はぁあッ」

そして ついに
あたしの１番 深い場所へと
かれが たどり着いたとき
あたしは ただ それだけで
快楽と 小さな絶頂のなか
幸福感すら 感じていた…

しあわせだった…

かれは そこで動きを止めて
ひとつになった ふたりの身体を
確かめるように 抱き締めた
あたしも かれの背中にまわした腕を
ちからいっぱい 抱き締めた

このまま 溶けてしまいたい…

悦びのなか それでも
あたしの欲深いそこは
深く飲み込んだ かれのその熱 その形を
その身に覚え込ますように
艶かしく 収縮を繰り返していた

身体が かれを覚えていく…

やがて その
ぬめるあたしに 誘われるように
かれが ゆっくりと 腰を動かす

もっと 乱暴でも良かった
かれが あたしを求めるならば
それが 痛みでも構わなかった

なのに かれは…
この上ないような 優しさで
ゆっくり ゆっくり あたしを犯した
いたわるように 抱き締めながら
身体も こころも…
頭の中までも 浸蝕した…

意識が トロけるような 深い快楽
ゆっくりと あたしの奥深くを刺激する
かれが動くたび あたしの中から
溶けた何かが あふれるように
ぐちゅぐちゅと 淫猥な音をたてながら
とろとろと 垂れていくのがわかる…

もう かれしか 愛せない…

………




















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