残っていた仕事を片付けて、ご主人様より少し早く席を立つ
「お先に失礼します」
まだ仕事をしている回りに挨拶して、お手洗いへ
ストッキングを脱いでバッグにしまう
自分から下着は脱がない
そういう待ち合わせの時には、はっきりそう言われるから
7時少し前、会社の裏、少し離れたところにある公園へ向かった
歩いて行ける距離に、桜の名所といわれている大きな公園があるのと
照明が少ないせいもあって、公園には誰もいない
私は明るいベンチに腰かける
『ちゃんとストッキングは脱いできたかい?』
ご主人様からメールが入った
慌てて辺りを見回したけど、ご主人様の姿はない
反対側のベンチに、いつの間に男の人が座っていた
『脱いできました、どちらにいらっしゃるんですか?』
『その場で、下着を脱ぎなさい』
しばらくたってから、信じられないメールがきた
「え?」
この場でって‥‥
動揺して、心臓がすごい速度で波打っている
『見ているから、ぼくを誘惑してみなさい』
すぐに追いかけてきたメールが、追い討ちをかける
『どちらにいらっしゃるんですか?ご主人様が側にいてくださらないなんて、いやです』
半分涙目になりながら、メールを返した
『れいは甘えただから』
メールが返ってきて、しばらくすると公園の入り口にご主人様の姿が見えた
でも、それ以上は近くにきてくれない
『隠してはダメだからね』
『人がいます』
向かい側のベンチで、たぶん女の子一人で何をやっているのか、とチラチラ見られている気配を、ずっと感じていた
『いいじゃないか、見せてあげれば』
ご主人様から返ってくる答えは、とんどん私から逃げ道を奪っていった
※元投稿はこちら >>