【 肉の山と峰 】
室内に流れる軽快な音楽とは対象的な扇情と侮蔑に満ちたアナウンスが始まる
" 皆様お待ちかねの、ションベンピラミッドの時間です
どうぞお好みの便器の周りにお集まり頂き、お好きなだけ用をお足し下さい
利用券のグレードや残ポイントは問いません
皆様のご参加を歓迎致します "
中央のステージが競り上がり、三段階に積み上げられた組体操の肉塊達が三つ出現した
急いで入口の自販機で飲み物を買い、一息で飲み干して参加しようとする者、ニヤニヤと笑い顔でチャックを下ろし半勃起の逸物を取り出す中年男性
場の空気に押され気味の若い男……
「俺は頂点の顔までオシッコが届くぞ~」
「ケツの穴目掛けて小便発射www」
下品な催し物は群集心理で更なる盛り上がりを見せる
「もっと笑顔で、笑顔で俺のションベン受け止めてくれぇ」
「今日は私がピラミッドのフェラオだぁ(笑)!」
「ウヒヒ、小便かけられて笑ってるよ」
集まった数十人の尿を、造り笑顔で受け止めた加工美女による肉の峰
乱痴気騒ぎに毒され興奮したまま個別の便器にも集る者達がいる
その一人が私の所にも来た
手早く利用券をリーダーにかざすと
「おい、顔は便器に突っ込んで、身体は後ろ向きでケツをこちらに向けて指で拡げてから挨拶しろ」
指示されたポーズで顔を陶器製の小便器内に埋めて挨拶をする
(お待ちしておりました、今日も私の便所穴を御利用下さい)
「おぉ腸の中丸見え!腸液もヌラヌラ光っていい便所ぶり」
やがて左右の指で拡げた淫らな牡丹の奥目掛けて男の排泄液が注ぎ込まれると
「どんどん腸内に侵っていくなー」
腸の不随運動で時にゴボゴボと音をたて尿を溜め込む
小用が終わり服装を直す音がして、尻を平手で軽く叩く音が響いた
「終わったぞ、お礼の挨拶はないのか?」
(私たち公共便所アサガオを、いつもキレイにお使い戴きありがとうごさいます)
「ハハハおもしれー生き物だな、あんまり笑わせんなよクソ便器共」
刺激臭と生暖かい風が周囲を満たし始めた頃に再び、アナウンスが始まった
" 続いて評判のピラミッド水芸、
笑顔での放尿ショウをご覧ください "
組み上げられた肉の山々から雫が滴り始め、やがて大きな奔流となりアーチを描いて床一面に降り注いだ
「まだまだ俺の底辺人生でも、コイツら見ていると夢と希望が持てるな」
「お臀丸出し、丸出しオメコ」
こうして嘲笑と興奮が周囲を満たし、尊厳破壊と無料突発イベントは幕を下ろした
誰かの苦しみがあるが故の真の憘び
schadenfreude(シャーデンフロイデ)
此処は頭ノオカシイ奴ラの便所箱
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