かほさんが田舎に戻ってきた事を機に、田舎では儀式前と儀式の成就を祈願する宴会が行われることになった。
場所は西嶋家と交流が深かったN県屈指の旧家・陣内家の屋敷を宴会の場とした。
宴会にはかほさんはもちろん、俺が通っている塾や小学校の友人達も参加していた。中には初めて顔を合わせる大人もいて、みんなでかほさんや事件に関する複雑な心境をごまかさず、時に涙を流し、泣き、怒り、最後にはいろんな感情がごちゃまぜになった笑いで締めくくった。
宴会が終わって俺は自宅とは違う入浴の時間が迫っていた。この屋敷はかなりでかく、浴槽もちょっとした旅館レベルだったが、集まっていた人数で閊えていた。そんな時、一緒に宴会に来ていた母さんに進められて俺は村の近くにある銭湯に行くことになった。
さっそく俺は屋敷を出て銭湯へ向かった。かなりの距離を自転車で走ると俺は近くの駐車場に自転車を止めた。
銭湯はこの田舎でかなり歴史を持つが、おんぼろ銭湯というわけではなく、中の浴槽はそれに広く、新しく直した部分もあった。
ここへは自宅の風呂の故障や何らかの事情でよく来ていた。何よりここも塾や小学校の男友達と共に互いに裸で語り合った思い出の場所でもある。
ちなみに女湯を覗くことはできないが、大人の男性客が少ないときはよく壁に耳をつけたものだ。もちろん、大の男がそうしている場合もあるが。
壁に耳をつける理由は当然、同級生の女子の成長具合を声で確かめるためだ。この銭湯には塾や小学校の女友達も一緒に来ていた。
彼女らは互いの成長具合を直接、身体に触れて確かめ合う事があり、その度に聞いているだけで顔も身体も赤くなる声が響いた。その時の声は大きかったり、小さかったり・・・もちろん、違う意味での「大きい、小さい」という声も聞いた。主に・・・胸の話である・・・
それを聞いた俺達男は、湯船のお湯だけではない事で身体を熱くさせた。そして、生まれて初めて、股間を大きくさせるという現象もこの銭湯で経験した。
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