どちらも何度もぶつかり合うが、互いの力は強大すぎていつまでも決着はつかずにいた。
そしてすべての異形の存在の頂点に立つ『神』は最後の手段に出た。すべての異形の存在、怪人達がそれぞれ持つ超能力、特殊能力を同時に使用して宇宙誕生のビッグバンごとき現象を意図的に起こし、あらゆる空間、あらゆる次元、あらゆる宇宙の壁に亀裂を生じさせ、消滅させようと画策した。
当然、それに対して仮面の戦士達も対抗した。仮面の戦士達による超能力の同時進行、特殊能力のシンドロームで応戦した。
そして、互い攻撃に異形の存在の神、刻の王者に仮面の戦士の魔王も一歩も譲らなかった。
それとほぼ同時だった。互いの強すぎる力の競い合いはあらゆる次元の壁に亀裂を入れるどころか、粉々に粉砕するレベルに至っていた。
とてつもなく巨大なガラス細工の塊が壊れ続けるような光景が何度も何度も何度も何度も何度も繰り返された。
おそらく仮面の戦士がいない世界も破壊してしまったに違いない。それも無数に。
現実と虚構の境目も曖昧になる。複数ある世界のどこかには仮面の戦士が作り物の存在とする世界もある。しかし、同時にもうひとつの『神』の世界、あらゆる作品やあらゆる物語を生み出す作者の世界も滅ぼしてしまう事になる。
それだけはどうしても避けなければ、否、巻き込まれたすべての世界を修復する・・・!その執念と決意をもって魔王と仮面の戦士達は再びシンドロームを起こし、あらゆる次元の世界を一時的に修復するに至った。だが容易なことではないため、魔王に至っては別次元の『自分自身』に助けを求め、各宇宙と一体化して修復するというとんでもないことまで行った。
それでも異形の者達の戦いは終わらず、異形の神の弱体化を図るべく、仮面の戦士達は自身に対応する敵ごと分断した。
異形の神は歴代の仮面の戦士の力を持っていただけでなく魔王に対応するために自らももうひとりの魔王に変身していたが、同時にそれが弱点でもあった。
各世界の仮面の戦士達は、異形の神を魔王と始まりの仮面の戦士達に預けた。
同時に私達、果実の仮面の戦士たちの戦いも始まった。いささかやりやすくはなったが、相手もそう容易く終わってくれる相手ではない。
私達が戦う異形の相手。それは異形の神に匹敵するほどの力を持った魔の蛇の名を持つ者と偽りの黄金の果実そのものが合体した存在だった。
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