いろんなことがありすぎて定かではない記憶があるが、この記憶だけははっきり覚えている。
いつでもないいつか、どこでもどこか。ありとあらゆる境界線が曖昧で宇宙とも空間とも次元とも世界ともつかない『そこ』でふたつの存在が戦い合っていた。
ひとつは様々な姿をした異形の者達で種族もバラバラだが、一部の行動理念や敵対する存在を倒すという点では利害が一致していた。互いの各種族ごとに代表となる者がいたが、そのすべてを束ねていた者はたったひとりだった。
否、厳密にはたった1体の存在というのが正しいか。その存在はすべてではないが、自身が敵対する勢力を生み出した者でもあった。その存在はある世界のある時代で3つの組織の首領、総司令、真の支配者、3つの組織の大首領、総統とも呼ばれ、様々な肩書きもあればその姿も複数あった。本当の名前や姿が存在しているかも疑わしい存在だったが、少なくとも別次元に存在する地球では人間と異形の者達、それに敵対する者達を生み出した万物の創造主。すなわち神そのものであることは紛ごうことなき事実であった。
その神が造り出した異形の者達と戦う敵対する者達。彼らは人間を素体に生み出された仮面の戦士達だった。
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