偽の初級インベスに黒いギャオス。後者の方は翼長約15m、体長は約8mから10mが数匹いるのみだ。私でもなんとか対処できそうだ。
もちろん、今のところはだ。私は右手に異界の果実の意匠を持つ魔法の槍・ヘルズケインを出現させて飛びかかった。
長槍ということもあって、振り回すだけで下部の石突、槍の穂先が初級インベスによく当たる。無論、ブンブンとやみくもに振り回しているわけではない。突いた衝撃で動きが鈍れば弱ったところを穂先で突き刺す。私はその手順を何度か繰り返した。
初級インベスを倒し終えると左手にある錠前を持った。タンポポを模した錠前だが、果実の鎧を出現させるわけではない。
解錠すると空中に浮かぶバイクのような形態になる。その名もダンデライナー。私はそれに跨るとハンドルを握り、ギャオスがいる空へと向かった。
このダンデライナーにはエネルギーの光弾を発射する大きな銃口を持つ他、前方にあるタンポポのレリーフからは巨大な物体を焼き払う事も可能なビームを放つ事もできる。巨大な怪物相手にはまさにうってつけだ。
早速、私に向かってきた8m級の個体が来た。狙い定めると光弾を連射型にして放った。一瞬でハチの巣になるギャオスは直後に爆発した。
どうやら皮膚の強度、防御力はそんなに高くないようだ。次に10m級が追ってきた。スピードを上げて旋回すると光弾を食らわせてやった。
しかし、向こうもやられてばかりではない。先に述べたように彼らには超音波メスという武器があった。
3匹ぐらい倒すと今度は赤黒いギャオスが私の前に現れた。しかも翼長約15m級だ。私は光弾ではなくビームを使おうとした瞬間、後ろから超音波メスによる攻撃を受けた。振り向くと10m級がいた。赤黒い個体は囮だったのだ。不気味な外見に加えて知能も高いのか。
私は次の瞬間、ダンデライナーを元の錠前に戻すと立派な屋敷を持つ神社がある庭に落ちた。
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