さらにモンスターは増える。今度は知っているようであまり知らないタイプだ。
あの白い空間で私と男が一緒に戦ったワイバーン型のモンスターだ。不自然なほど平べったい頭頂部を持ち、上から見ると三角の矢じりの形をした頭部、先が鋭利に尖ったギザギザの牙、爬虫類じみた縦の瞳を持ち、個体によって赤くも黒くも見える蛇のような眼、人間の親指、人差し指、中指を残して被膜の一部を構成するように形作られたコウモリや翼竜に似た翼、戦闘機の尾翼のような役割を持つヒレを持った長い尾、前に3本指、後ろに1本となった鳥のような足、空気の抵抗を切り裂く役目もあるのか、前方に湾曲し、三角形に突き出た胸部には横に並ぶ線が数本ある。
唯一、伝承のワイバーンと違う点は口から謎の破壊光線を発射しているという点だけだ。観察、考察を何度もしてみたが、察するに超音波を物理的な破壊力に変えた光線・・・超音波メスともいうべきか。そうするとこいつらは爬虫類型のコウモリか?
そんな意味不明の分類学を考えていると、奴らは「ギャオー」という不気味な甲高い泣き声を発した。
鳴き声にちなんでこいつらをギャオスと命名しよう。
※元投稿はこちら >>