気がつくと私は鎧とアンダースーツを身に着けたまま、緑の草むらが広がる大地に仰向けで倒れていた。空は白い雲があるきれいな青空だった。
鳥が鳴く声も聞こえてくる。しばらくして私は立ち上がると戦う姿である仮面の戦士としての姿を解いた。いったいいつ以来になるか・・・
超常の存在として形を持たない桃と紫の光の粒子状の姿から髪の長い女の姿になる。もちろん、擬態としての仮の姿だ。
服装は女子高生の制服で容姿端麗のJKといった感じだ。
私は一緒に戦ってくれた愛する男のことをすぐに思い出し、探し始めた。
私はひたすら歩いた。広い景色が見える場所に出る。緑が広がる大きな山、無数の大小のビル、人々が棲む家々、道路を走る無数の車・・・
どこか懐かしい風景だった。この景色には見覚えがあった。あの白い空間で無我夢中だったが、私と男は試練の勝者の異世界唯一の親友である青と白銀の仮面の戦士の能力、生物の集合的無意識を基に構築した世界、寝て見る夢のようで夢ではない現実に近い、実体のある仮想の世界の創造を意図せずしておこなってしまったようだ。
とはいえ、破壊された世界の人々も何とか助かったはずだ。結果はともあれ、私はホっとした。
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