「イヤン、、うそ、そんな・・・そうだ。これなら。」必死になって椅子を取り上げると思いっきり骸骨に向けて振り下ろした。
「ガシャーン」と音と共に骸骨の髑髏の部分が床に転がり落ち動きが止まった。
「フウ、助かった。何だったの、これ。」と胸をなで下ろした。しかし骸骨の体は床に落ちた髑髏を拾い上げると、ヘルメットを被るようにストンと元の位置にはめた。
「そんな、全然、効果ないなんて、兎に角逃げなきゃ。」麻衣は、必死に逃げようとしたが骸骨は、麻衣の左手首を掴んだ。
「は、離して。」何とか振り払おうとしたがビクともしない。骸骨の右手が豊かな胸の膨らみをブラウスの上から揉んだ。
「イヤー、助けて」、。叫んでみたものの、周りには、人の気配すら感じられない。近くにあった椅子を取り上げ右手を叩いてみた。ガシャーンと骸骨の右手が外れ床に落ちた。左手を掴んでいる手にも、椅子で叩いてた。骸骨の手が麻衣の左手に付いたまま外れた。
「今の内に逃げないと。」兎に角ドアの方に走った。骸骨はしゃがみ込んで腕を伸ばすと、外れた部分の腕もスーと動いて磁石が引っ付くようにカチャっと元の位置に填まった。再び立ち上がって麻衣の方に歩いてくる。
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