すれ違い-in2-
小さな刃物を突き付けて女に近寄る。それで服をカッ切ると目を瞑り震える。その恐怖に震えた表情、女は楽しんでいる。構ってもらえるのが嬉しいようだ。心臓の鼓動は確かに鳴っている。時間は巻き戻るものなのだろうか。
あれからどれ程の月日がたつのか知れない。ぼくは奈落に落ちてしまった。借金が重なり、そこから逃れるようにまた力を使い女を犯す。もう、気持ちがどうにも追い付かない。悪魔にいわれドロップアウトして、この世をさる。しかし、最後に言われた。
「お前が望むのならば、時間を戻してやってもいいぞ。ただし、金は返すんだぞ」
僕は、それからある日の朝を迎えていた。
僕はぼんやりしていた。何故か清々しい。それから懸命に働いた。結婚もした。たまに浮気も。でも、懸命に働いた。どこかでつくった借金もいつの間にか返していた。奥さんは浮気を黙って見ていた。そして、借金を返し終えた日にはお祝いを二人でした。
…その翌日。
ぐさっ!!
…、…、血が流れる。
ぼくは結婚相手に刺されていた。彼女がニヤリと笑う。
「京子となんか出来やがって、だから私が死神に頼んでお前と結婚出来るよう仕向け、幸せの真っ只中に殺してやろうと企んでたのさ、このでき損ないが!!」
彼女が続ける
「結局、この世に神も仏もいないのさ。駄目な奴は何度やってもダメなまま。お前は負け犬のように這いつくばり私のおま○こを綺麗に舐めまわし一生奴隷でいろ!!」
そのぼくのフィアンセは、会社で見掛けるいつも笑顔で挨拶をしてくれた清楚な女性。だった人だ。背後から見つめられてた目線。やっと思い出せた。
でも、ぼくは間違っていない。
こうして、死神に取り付かれた彼女こそぼくのフィアンセに相応しい。そう、神様のいう本物の悪魔とは僕のこと。
こうして、血にそまり彼女のスカートの中に汚い舌をすり寄らせるのが生き甲斐なのだ。
ぼくは黒い翼を背中に宿した。
そして嘆いた。
「清潔な者が汚れた瞬間。その魂が最も美しい、その価値が奴らには解らないのさ」
僕は女の黒い魂を翼で包み込み頬を寄せる
鈍い音がして温かいそれは、僕の心に深く響いた
そしてフィアンセの目を覗きみて唇を深くさぐる。
逝っていた。
腐敗したように刺された身体に犯される彼女。「そう、ダメな奴は何度やっても駄目。お前はまた、僕に辱しめを受けて犯される運命だ」
彼女に刺された包丁で、彼女の服を八つ裂きにする。そして、めちゃくちゃに突きまくる。
いい、記念日だ。
ぐったりと、彼女が幸せそうに眠る姿をみてつくづく思う。改めて。
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