風呂から上がった。
美佐枝奥様が、「最初は確かビールでしょう?」って手際良く接待してくれた。
〇〇〇ラガービールって、まだあったんだ?
家飲みは、焼酎派だからビールはどこも詳しくありません。
「うむ、久しぶりに美佐枝も、一緒に飲もうか?」って誘っていました。
「もう、女房酔わせてなんとやらですよ。
たぶん私が、一番強いんだけども、おふたりさん大丈夫ですか?」って言われた。
確か奥様は、秋田の生まれだから凄く強いって聞いていました。
3人で、楽しく飲み始めた。
一番先にダウンしたのは、父ちゃんだった。
まあ内臓の病気しているのであまり無理できなかった。
「すまん。
悟よ。
美佐枝をいろんな面で、頼む。」って隣の部屋に消えた。
「悟ちゃん私は、父ちゃんみたいに隙はないからね。秋田女は、怖いわよ。」って言われた。
「母ちゃん実は、今お付き合いを始めた女性が、秋田の女の子なんだ。」って打ち明けた。
「写真とかある?」って言われた。
「この人なんだ。」ってスマホの登録写真を見せた。
母ちゃんは、写真を額に当ててから手で写真を撫でた。
「悟ちゃんこの人は、だめです。
やめなさい。」っていきなりに言われた。
「何故にだめ?」って、怒った。
「あなたとこの女性は、不倫関係でしょう?
お相手の女性は、旦那さんと小さな女の子のママですね。」ってズバリと言い当てた。
「あっ、うぐぅ。」って返す言葉がなかった。
まだ一言も、紹介していなかったのに、見破るって凄い。
しばらく沈黙があった。
「悟ちゃん父ちゃんは、仕事の事を教えた。
母ちゃんは、家庭の事を教える。
あなたが、苦労や苦しむ姿は、見たくありません。
今のあなたは、わからないけれどもこの女性は、不幸を招くからやめなさい。」ってかなり厳しく叱られた。
今までに、母ちゃんに怒られた事は、なかっただけに凄くショックだった。
「私は、父ちゃんの様子見てくるからいろいろと考えなさい。」って隣の部屋から消えた。
確かに現在は不倫関係です。
過去にも、何人の女性に騙された。
遊びならば楽しいんだけども、いざ結婚となるとお互いに構えてしまう。
ましてやもう中年の親父です。
いろいろと困難や問題点は、たくさんあります。
1人焼酎の水割に変えて、ぐいぐいと飲み続けた。
「ボンーン、ボンーン、ボンーン」って昔の柱時計が、鳴っていました。
僕の記憶は、ここまでだった。
そのまま1人うたた寝してしまった。
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