俺達は屋敷の奥に存在する離れにも剣道道場にも似た部屋がある建物に入った。昔は茶室として使われていたと父さんから聞いていた。
しかし内部の床は畳ではなく、道場のような長方形の木の板でできていた。
建物の中に上がると紗恵さんは小さな杖を取り出した。
「ちょっと待っててね。誰か来た時の万が一を考えて・・・Mフィールド展開!」
紗恵さんがそう言うと、建物は紗恵さんの魔法で作り上げた特殊な領域に包まれた。この術によって俺達は建物に似た別の空間に移動したのだ。
また時間の経過も大きく異なり、この領域内の1時間は現実世界の1分になる。
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