台所の隅を探すと
(あったあった。キャットフード、これさえあれば。餌入れにキャットフードを入れてと。、少し空いたドアの隙間からキャットフードをチラつかせれば。)
考えた通り、プチは、鼻をクンクンさせながらスルリとドアを抜けるとキャットフードをむしゃむしゃ食べ始め食べ始めた。
(たわいもないこと、これで、ドアを閉て邪魔者が居なくなれば夏美ちゃんと二人きり、心置きなく、、、ムフフ)
ゆっくりとドアの隙間から中に入ろうとした。
その瞬間プチがもの凄い速さでドアをすり抜け部屋の中に入った。
(チキショーこの野郎、)猫は口の周りを舐めずりながら、勝ち誇ったような表情を俊一の方に向けた。
(ならばもう一度。キャットフードを増量して、ほら餌だぞプチ。)
ドアの隙間からチラチラさせてみた。
(早くこい、今度は、遠くに置いて素早く、部屋に入ってドアを閉めてやる。)
しかしプチは、気持ち良さそうにアクビをしながら動こうとしない。
(クソゥ、こないな。コイツもう、腹いっぱいなのか?それとも…)
諦めて部屋に入ると、ブチは、お座りの姿勢から気持ち良さそうに伏せの状態になった。夏美は相変わらず、気持ち良さそうに緩やかにドライヤーの風を髪に吹かしている。
(おっ、バスタオルが少し緩んでいる、。。少しの衝撃を与えれば、バスタオルがハラリと落ちちそうだ。)鏡に緩んで胸の谷間がクッキリ映っている。
(プチがあのまま寝ててくれれば。いい子だからそのまま寝ててくれ。)
祈りに近い想いを胸に夏美に、ゆっくりと夏美に近づこうとした。
プチは、俊一の考えを目透かしてるように、スッと立ち上がった。
(コイツ、何が何でも指一本触れさせないつもりか)
ふと部屋に飾ってある時計を見ると、
(やばい。もう、こんな時間か!でもここまできたら、何が何でも夏美さんの極上ヌードだけでもみてやる。こうなったら、犠牲を覚悟してもバスタオルを獲ってやる。しかしこいつ、ニヤケ顔で俺の事を睨みつけやがって!)
思い切って一本踏み出そうとした。ブチはニヤケ顔で獲物でもみるように、睨みつけている。俊一の体から冷や汗が流れた。
(チキショー、たかが猫一匹に、)
いくら悔しがっても、素っ裸なら防御力ゼロに等しい。
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