宗子はバスの前方に移動してから、バスガイドのように、バイト学生達のほうを向いて、「バイトのみなさん、もう慣れてきたわよね?わたしと新入りのバイトくんがエッチなことしてた時、ちゃんと興奮した?興奮してくれなきゃダメよ」
そのときは(いったい何のことかな)と戸惑う俺だった。
パイナップ君も〜、スズキ君も〜、太棹君も〜
あっ、銀河君ごめんね、、、まだ手コキしてあげただけだったね、、、ともかく、みんな今の新入り君のように、わたしといいことしたよね?あの時のこと思い出して、ちゃんとたっぷり濃いの出してくれたよね?
わたし、奮発して、、、おっきなよがり声あげてあげたよっ
この車に乗り込む前に渡した入れ物にちゃんとこぼさないで入れてくれたぁ〜?
大学生達に幼児番組のおねぇさんのノリで宗子が話してる。
俺はすごく興味が湧いて、出たままだった逸物を収めてから、通路を挟んで左前列の須永の横に移動した。
須永は、「今、愛中さんが言ってたのは、これのことだよ」と左手に乗せた見覚えのあるガラス容器の中の濁った白いどろどろした液体を見せてくれた。
ガラスの容器はシャーレとか、ペトリ皿とか呼ばれてる実験用のガラスの器だ。高校の生物部で青黴の繁殖調べるのに使ってたヤツだ。
「これ須永君のアレなの、、、かな?」俺は驚いて聞いた。
「そうだよ。俺の精液さ。おまえが愛中さんの乳首を虐めてやって、彼女が大きなよがり声出してた時、それをオカズにさせてもらった」平然の須永、いや、太棹が答えた。
そう言えば、俺以外のバイト生が乗り込む時、宗子は一人一人に何か渡してたな、、、あのときに、ガラス容器を渡されたんだな、、、
いろんな疑問が湧いた。「なんで、そんなもの提出しなきゃいけないのさ?」そう太棹に聞いた瞬間、「あっ、そのことならわたしが説明してあげるわ」
いつの間にか俺達を見下ろしてる宗子が通路に立っていた。後ろからシャーレを回収してた宗子は、太棹のシャーレを白いプラスチックBOXに収めながら説明してくれた。
「乱君ももう大人だからわかるでしょ?みんなの精液を女優さんがゴックンして、感染症が、、、ていうか性病がうつっちゃったらヤバいじゃない。だから、バスの中で出してもらうの、、、それでね、、簡易チェッカーで判定するのよ、、、コンプラ上必要なのね、、、」
そんなに周到な準備をしてから撮影してるなんて知らなかった俺は、なんだか感動したけど、ひとつ疑問が湧いた。
「質問いいですか?」
(ほらほら、いつもの質問ね)と思ってるような感じで、大人びた微笑を浮かべながら宗子はわざと首を傾げて耳を近づけている。
「いいわよ、、、なにかしら?」
「なんで、自分のアレ、回収しないんですか?」
恥ずかしかなって小声で露骨なことを聞いた。
「あんなにたくさん、宗子さんの喉奥に出したのに、、、」
「新入りさんの最初のチェックはね、刺激でホントにたくさん射精できるかどうかだけなの。
1回目はね、女優さんも警戒して手コキだけしてくれる。
だけど、2回目からはホンモノの女優さんがフェラしてくれるよ、、、期待しちゃうよね!」
そういうことか、、なんだかガッカリした。今日は手コキだけか、、、
俺の浮かない表情を見て、宗子は「そう落ち込まないで、、
そうなって欲しくないから、わたし、あなたのために一生懸命ご奉仕したわ、、、」
「でもそれはみんなを興奮させてオナニーで射精しやすくさせるためでしょ?あなたのやらしい声で、、、」
「ちがうの、この流れは、ちょっと前から、なんとなく自然にできあがっちゃた流れなの。最初からそういう目的があって、新入り君にご奉仕してあげるわけじゃないわ、、、」
なんとなく声が震えて、宗子が泣き出しそうなのがわかる。
「わたしだって、病気がうつる可能性あるのよ、でも、乱くんのこと思って、してあげた。それなのに、、、ひどい、、、」
しまったと思った。そのことを忘れていた。
しばらくその場に重苦しい沈黙。
俺は「ごめんなさい」とポツリと言った。
宗子は「わかってくれたら、それでいいの。さっき約束したことはわたしも守るね、、、乱のためなら、いつでもどこでも、好きなだけしゃぶってあげる」
そう言ってから、ドライバー横の補助席みたいな小さな椅子まで行って座った。彼女の後ろ姿はなんとなく寂しげだった。
太棹が俺の顔を驚くような表情で見ていた。俺がそれに気づくと、本音を漏らした。
「いいな、おまえ。彼女に好かれてるよ、、、美男子だもんな、それにおまえ、、、、女を狂わすなんかを待ってるよ」
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