女は幾つになっても女、真由美はひと目ぼるをするタイプではないけれど、愚直なまでに自分の好きな異性のタイプは決まっていた。
清潔感があって爽やかで、自分を主張しない落ち着いた男性である。真由美が好きな俳優にそっくりな彼は、まさに理想な男性と言えた。
もちろん小娘ではないから必要以上に幻想を抱くことまではないが、相手に妄想くらいは膨らませてしまう。
女心なのかロマンチックな関係となって、必然的な流れから男女の関係に発展、そして………。
そんな理想からはかけ離れてはいるけれど、ある意味で幻滅はさせられてはいるけれど………。
こんな人だとは思わなかったと思わずにはいられないのに、真由美の女の部分がそういう意味では受け入れてしまう虚しさを認めざるをえないのが悲しい………。
胸を抱きかかえられるように四つん這いになった背中の上から覆い被さられ、お尻に下半身を密着された格好でショーツの中に入れられた彼の手によって、気持ちのいいところを弄られる。こんな状況に興奮しないわけがない。
もう気付かれてしまった。下の毛が濃いことも、人一倍クリトリスが大きいことも、濡れやすく感じやすいことも。
数多くの痴漢と交わってきたそんな真由美には、彼が手慣れていると感じていた。きっとその甘いマスクでこれまで幾人の女性を毒牙にかけてきたに違いない。
そう気付いた頃にはもう遅く、彼の巧みな指の動かし方に身体が反応してしまっていた。膣口から掬い取った粘液をクリトリスに優しく塗りたくりながら、真由美をじっくりと酔わせていく。
はぁ~っ……んっ…はぁ~っはぁ~っ…んっんっ……
真由美の淫らな吐息が薄く開いた唇から、甘く切なそうに吐き出されていく。
お尻の谷間に埋まる彼の化身が一度びくんっ…と脈動し、その存在を誇示させていた……。
先生、頼むよ……こう腰が痛いと仕事にならなくってさ……どうにかならないかなぁ……
布を張っただげの衝立の隣りで、切実に痛みを訴える中年男性が悩みを打ち明けていた。
じゃあ1時間のコースで、じっくり整えていきましょうか………?
受け付けで対応してくれた恐らくここのオーナーらしき、ベテラン柔術師がそう答えていた。
ちょっと待って、1時間も隣に居られたら私はどうしたらいいの………?
真由美の懸念は早くも的中してしまっていた。
隣の中年男性の耳にはしっかりと真由美の悩ましい吐息が届いており、おっ、お隣さんは女性か……と、気付かせてしまっていたのだから。
お隣さんはどこが悪いのかな……?腰か?やっぱり肩こりが酷いのかな……。それにしても色っぽい息を聞かせてくれるねぇ~………。
彼の脳裏には眉間に皺を寄せた女が、指圧を受けて悶絶する情景が浮かんでいた。
指の腹で小さな円を描き、上下に動かしたり弾いてみせたりとバラエティーに富んだ性技が真由美を悩ませていた。
指の動きに合わせて背中を波打たせ、反らせたと思った背中と腰を弾ませるように彼にぶつける。
嫌々をするように頭を振る真由美が、美しい艶のある黒髪を振乱す。
摘まれたクリトリスを捏ね繰回し、すりすりすり〜っと魅惑の波を呼び起こす。突っ張らせていた両腕の肘を折り、お尻を上げた状態になってしまった真由美が喘ぐ、喘ぐ、喘ぐ……………。
はぅ~はぅっはぅっ……はぁ~いっはぁ~っ〜……
おぉ……?…お隣さん、やけに激しいな……
んん〜さては生理痛からくる腰痛か……?
こちとらぎっくり腰だ、お互い辛いやなぁ………
病院で患者同士が勝手に抱く親近感と同じ心境になった中年男性は、指圧の痛みで目に涙を浮かせながら勘違いも甚だしい、真由美の喘ぎからくる吐息を聞いていた。
気力を振り絞りながら割れを必死に保つ真由美が不意に、ハッとした。片胸を揉んでいたその手がいつしか離れ、ショーツの片側がずらされていくのを感じたのだ。
やめてっ……こんなところで……お願いやめてっ……
ずりっ……ずりっ……すさぁ〜っ………っと、引っ微られたショーツが膝の上まで引き下げられる。
さっと身体を離した彼によって素早く片足づつ引き抜かれ、じぃっ…じぃ〜っと嫌なら音が聞こえた。
振り返りたくはなかった。聞き間違いでなければならあの音は、チャックが下ろされるときの音のはずだから。
ちょっと力が入ってるみたいだから、抜いて下さいね~………そのほうが楽ですから………
あぁ…本当にするつもりなのね……。
はっ…!……んっ…………
喉の奥から内蔵がせり上がるような圧迫感を覚えて、思わず真由美は悶絶していた。
何やら隣から痛みに息を飲むような気配を感じ、静かになった。そして背中をマッサージでもしているのか、規則的な間隔の布ずれの音が聞こえるようになってきた。
んっ…んっ…はぁ~っ…………んふ〜ぅ~…はぁ~っ…
聞こえようによっては悩ましく聞こえる吐息、それを耳にした中年男性がニヤリと笑みを浮かべる。
おいおい、堪んねぇじゃねぇか。変なことをしてるんじゃないだろうな……へっへっへっ……。
内心の下卑た笑いを鼻息に変え、妄想が膨らんでいく……。
目の前の壁が近づいて離れ、真由美の視界が前後に揺れる。奥に何かが当たる感触が堪らなくて、甘〜い魅惑のヴェールの霞が下りてきた。
なかなかの逞しい硬さが中で揺れ動き、揺さぶられて動く2つのの乳房を鷲掴みにされ快楽の世界に導かれていく……。
はい、身体を楽にして……こちらに預けてみてくださいね…
彼に抱えられるようにして後ろに倒され、彼の上で背面座位の態勢になった。
下から優しく動かされる腰が、恥ずかしい所が丸見えになった結合部から、彼の化身が出入りするいやらしい様子が目に映る。
嫌っ…そんな………いやらしい……
そう嫌悪しながら胸を揉まれる心地よさが満更でもなく、衝立でさえぎられた隣を見やる。猛烈な羞恥心が湧き上がり、急いで顔を背ける。
はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…んはぁっ……
声を殺して極力抑えた吐息が、彼の動きに合わせて知らず知らずのうちにシンクロしてしまう。
中を押し広げられる感覚が真由美を酔わせ、女をイカせるでもなく、ひたすら感じさせるた為だけのスローピストンは見事だった。
先を急ぐばかりの男が少なくない中、こういうような交わりは凄く感じる。不意に身を起こした彼に後ろから抱きしめられて、腰が躍動する。
奥深くまで突き刺さったものが絶えず子宮の入口を刺激されて、何も考えられなくなってきた。
弛緩した顔の筋肉がとろ~んとした目元に変え、閉じられなくなった唇の端から唾液の雫が一筋の光となって、伸びながら落ちていく。
上体を保っていられなくなった真由美が羽交い締めのようにされ、強制的に身を起こされた。
魅力的な乳房を揺らし、前に倒れたくてもできない真由美が悩ましげに表情を歪ませる。
そうかと思えば恍惚とさせ、次の瞬間には眉間に深い皺を刻む。
腰のペースが上がる。
いたずらに激しくされない躍動が確実に真由美を高みへと持ち上げ、否が応でもゴールが近づいてくる。
嫌っやめて……あぁ……………凄いっ……
ぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっ………
背中を反らせはじめた真由美を脇の下から担ぎあげるように支え、彼は腰の躍動を続けていく。
描き回され続けた分筆液が白く泡立ち、結合部の周りと陰茎に纏わりつく。
漏れ出てしまいそうな声を絞った喉の奥で押し留め、絞った僅かな声が申しわけ程度に出てしまう。
必死な形相の真由美がゆっくりと顔を左右に振りながら、開けた口をやはりゆっくりパクパクとさせながら顎を上げていく。
真由美の口が大きく開いたとき、彼の腰もぴたりと停止した。
顎をガクガクと震わせる真由美の膣の中で、彼の化身がぴくっ…ぴくっ……っと脈動を繰り返す。
最高のオーナーへと導かれてしまった真由美の膣壁も、コントロールを失ったように痙攣がはじまっていた。
今は、何も考えたくなかった……。
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