葵は陸の家へと急いだ。
漸く連絡が取れ逢うことが出来る。
久しぶりに陸の顔を見ることができ部屋へと通された。
かつてはこのベッドで横になり雑誌を読みながら陸と他愛もない会話を交わしていた、、、
そんな日が戻ってきて欲しい、、、
葵はやつれた表情に薄っすらと涙を浮かべていた。
「陸、、、凄く心配してたんだよ、、、」
「そうか、、、」
陸はいつもの穏やかな態度ではあったが、その言葉はどこか冷たく心を閉ざししているものを感じさせた。
「ごめんなさい、、、わたし、、、」
「謝る必要は無いよ、、、」
「だって、、、わたしが、、、」
「日詰は俺の彼女でも何でもない、、、他の男と何をしようが文句は言えない、、、」
まるで今までの積み重ねを根こそぎ否定するかのような言葉に葵の気持ちが凍りつく。
「わたしどうかしてた、、、陸がリンリンとデートしてるのが辛くて、、、偶然彼に逢って、、、優しくされて、、、ついふらふらと、、、」
「つい、、、か、、、」
陸が苦い表情を浮かべる。
「凄く後悔してる、、、二度とこんなことはしない、、、わたし、陸とやり直したい、、、」
「それは、、、無理だよ、、、」
「えっ、、、」
予想外だった、、、
ここまで突き放された応えが返ってくるなんて、、、
「俺、、、日詰が元カレとホテルに入るのを見て、、、胸が張り裂けるほど辛かった、、、俺は自分で考えているよりずっと日詰のことが好きで大切に思っていたんだと分かったんだ、、、」
それなのに、、、わたしは、、、
絶対に陸を失いたくない、、、
「それだったら、、、わたしもそうだよ、陸が大好き、、、だから、わたし達、、、」
「日詰は、、、好きな人がいても、、、優しくされたら、他の男とセックスするんだな、、、」
「違う、、、ナオキは元カレで、、、」
「随分特別なんだな、、、日詰がそんなオンナだとは思ってなかった、、、」
「ごめんなさい、、、後悔してる、もう絶対しないから、、、お願い赦して、、、」
「もう信じられない、、、日詰のこと、、、好きじゃなくなった、、、」
「そんなとこ言わないで、、、わたし何でもする、、、陸のことがずっと好きだったの、、、陸がいなくなったら、、、わたしもう何もなくなっちゃうよ、、、」
「そんなとこ無いだろう?友達だって、、、クズな元カレもいるじゃないか、、、」
「彼とはもう逢わない、、、でもナオキはクズなんかじゃない、わたしが悪いの、、、」
この期に及んで陸を裏切り抱かれた男を庇っている。
陸は冷え切った目で葵を見た。
そしてスマホを渡した。
「なに?」
黙って見るように促す。
「なにこれ、、、えっ、、、これ、、、そんな、、、」
その内容に顔色が青ざめる。
まるで彼氏に満足できないオンナが元カレに浮気セックスを求め貪欲に快楽を貪ってるかのように書かれている。
「酷い、、、こんなの、、、ウソだから、、、違うの、、、こんなこと、、、してない、、、」
まだ誤魔化そうとしてる、、、
そんなズルさが胸糞悪い、、、
「そうかな、、、いずれにしても、こんなヤツとキスをして、フェラして、クンニされて、、、セックスしたんだろう?そしてヤツは射精して日詰も一緒にイッたんだ、、、それは変わらない、、、」
陸は吐き捨てるように言った。
葵は返す言葉が無かった、、、
それに、、、書かれていること自体はほとんど事実だ、、、
でもこんなの酷すぎる、、、
こんなことしてるなんて、、、
それなのに、、、こんな男を庇うようなことを陸に言ってしまった、、、
どうしようもない後悔と怒りが込み上げる。
「こんなこと、クズがやることだ、、、そんなヤツを庇うのか?まだ好きなのか?」
呆れるような口調。
「違う!」
葵は声をあげる。
それを証明しなければならない、、、
その場でナオキに電話をした。
これ以上誤解されたくないからスピーカーにする。
『どうした?また俺に逢いたくなったか?』
どこか得意気な声だった。
「なによ、、アレ、、、」
『あれって?』
「とぼけないで、ネットにあんなこと、、、」
『チッ、、、見たのかよ、、、あんなのシャレに決まってるだろう?いいじゃん別に、、、気にするなって、、、』
「ふざけないで、、、ウソばかり、、、あんなの、、、」
『へぇ〜、どこが?お前ノリノリだったじゃん、、ベロチューかまして、、、メッチャがっついてフェラして、自慢気にパイズリしてただろうが、、、』
「そんなこと、、、ない、、、」
『彼氏に内緒で、これからも逢いたいって言ったのお前じゃん、、、なあ、今から逢おうぜ、、、お前のオッパイとカラダ、やっぱ最高だった、、、それに今度ナマでしてみたいって言ってたよな、、、今彼じゃ物足りないんだろう?俺がガッツリ満足させてやるって、、、』
「誰がアンタなんか!このクズ!もう二度と逢わない!二度と連絡してくるな!」
『おい、、、なに、、、』
叩きつけるように電話を切る。
ヤブヘビ、、、
とんだ茶番、、、
気まずい沈黙が流れる。
「まだ逢う気だったのか?ナマでって、、、』
「違う、本気じゃない、、、ごめんなさい、、、わたし、流されて、、、もう絶対に陸を裏切らないから、、、わたし、挽回するから、、、」
「挽回?」
「そうだよ、絶対に挽回する、、、」
「挽回って、、、俺の機嫌を取って、、、クズ男にしたようにキスして、フェラして、、、セックスするのか?」
「それは、、、それだけじゃなくて、、、」
目が泳いでる、、、
コイツ、、、簡単に考えてるんだな、、、
「お前は俺の思っていた日詰じゃない、、、日詰を信じてたんだ、、、だからもう無理だ、、、」
「そんな、、、」
受け入れたくない、、、
でも自分のしでかした失敗は赦されないことだというのも分かっていた。
けれど、、、
「分かった、、、でも友達としてなら、、、前みたいに、、、それならいいでしょう?」
そう、、、いちからやり直せば、、、いつかは、、、
「いや、、、それも無理だ、、、」
「えっ、、、」
陸はスマホを手にした。
葵が以前送った写メをタップする。
まさか、、、
「これも消す、、、全部終わらせる、、、」
「お願い、それだけは、、、陸、やめて、、、」
削除する。
葵の下着姿、、、大きいな乳房が消えてなくなる。
二人の最後の絆が失われてしまった。
ドキドキしながら写した写メ、、、
はしたないオンナと思われてもいい、、、
陸と絶対に結ばれたかった、、、
もう少しだったのに、、、
わたしはバカだ、、、
もう何も無くなってしまった、、、
いや、、、違う、、、
新たに作る、、、絆を、、、
葵は服を脱ぎ始めた。
つづく
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