そしてデートの日
最初の相手はリンリン。
結局順番はジャンケンで決め、この日は一番を勝ち取ったリンリンと1日デート。
リンリンにしてはメイクも服装も控えめだったが、それが返って可愛らしさを引き立たせていたし、胸の大きさだけが魅力の女の子ではないことを陸は改めて再確認させられた。
本当はいい子なんだなよな、、、
この間の真白とのやり取りにしても曲がったことは嫌いなことが分かる。
そして確かに男性経験は豊富かも知れないが、きっと浮気はしないのだろう、、、
ハッキリとした物言いをするけど裏表が無く自分に正直だ。
だからウソがつけない、、、
気兼ねなく離せるし、こうして一緒にいても愉しい。
自分のタイプだと思う、、、
顔もスタイルも、、、
それなのに、、、葵のことが頭に浮かぶ、、、
今日のデートのこと、、、
もちろん葵は知っている。
どんなふうに思っているんだろう?
ヤキモキしてるのかな、、、
「えっ、、、あれ、、、」
隣を歩いているリンリンが声をあげる。
二人は昼ごはんを済ませ並んで歩いていた。
「あれ、、、葵ちゃんだよね?」
少し離れた前を歩いているのは間違いなく葵だった。
しかもその隣に男がいる。
同じ年ぐらいか、、、
ガッチリした体型で背も高く、髪は長め、、、
二人が話しながら歩いているせいで横顔も見える。
いわゆるワイルド系のイケメン、、、
そんな感じだ。
二人はいかにも愉しそうに話していた。
葵も気を許した感じで笑いながら男の腕を軽く叩いたりしてる。
それを見て陸は胸が締め付けられる思いだった。
「知り合いかな、、、声かけてみる?」
「いや、、、よそう、、、」
「そうだね、、、なんだかいい雰囲気だもんね、、、少しつけてみる?」
そんなことはしない方がいい、、、
それなのに、、、
どうしても気になってしまう、、、
陸は黙って頷いた。
葵は変わらず愉しそうに話してる。
夢中になって離れた後ろを歩く陸たちに気づく気配はまるで無い。
しばらく行くと二人は建物の前で立ち止まった。
そして二人は見つめ合うと手を繋ぎ中へと入って行った。
そこはラブホだった。
「えっ、、、ウソでしょう、、、」
思わず呟くリンリンの横で陸は顔を青ざめさせていた。
信じられなかった、、、
葵は自分のことを好きでいてくれると思っていた。
けれど、、、正式に付き合っているわけではない、、、
だから自分に葵を責める資格は無い、、、
「元カレかな、、、それにしても信じられない、、、」
リンリンは葵が陸を想っていることは分かっていた。
口には出さないが態度でバレバレだ。
それなのに、、、どうして?
陸の様子を覗うと真っ青な顔をしている。
「大丈夫、陸?」
「う、、、うん、、、行こうか?」
大丈夫ようには見えない。
陸はそれでも歩き続ける。
言葉も発せず押し黙ったまま、、、
「陸、本当に大丈夫?顔色悪いよ、、、少し休んだ方が、、、」
「リンリン、、、悪い、、、俺、デートはもうちょっと無理だ、、、」
「うん、いいよ、、、でも、わたしで良ければそばにいようか?」
「ううん、、、ゴメン、一人になりたい、、、」
「そう、、、分かった、、、送って行こうか?」
「いや大丈夫、、、本当にゴメン、、、今度埋め合わせするから、、、」
去って行く陸を見送る。
確かに葵は恋のライバルだ。
でも、、、
「こんなのないよ、葵ちゃん、、、」
リンリンは調べてみようと思った。
得意の情報網を使って、、、
スマホを手にもった。
つづく
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