あれから葵と顔を合わせるとどうしても意識をするようになってしまった。
前よりもオンナとして見てしまう。
葵からもそんな雰囲気がなんとなく、、、
いや彼氏がいるんだぞ、、、そんなはずは無い、、、
窓際の席に座るチラリと葵を見る。
やっぱ可愛いよな、、、
それに横から見ているせいで制服のブラウスの上からでもその胸の豊かさがよく分かる。
葵が不意にこちらを見た。
目が合う。
慌てたように葵が視線を反らす。
そして再び探るような感じでこちらを覗う。
いきなりハッとした表情をして胸を両腕で覆ってしまった。
『エッチ、、、』
声には出さず唇がそう動いた。
これはヤバイ、、、
そう思ったときだった。
「大和くん、ちょっといい?」
生徒会長の夏村 泉が声をかけてきた。
「話があるんだけど、、、」
「いいけど、、、何?」
「ここじゃ、ちょっと、、、」
「分かった、、、」
陸は泉について教室を出た。
それを葵と、、、もう一人の女子生徒がジッと見つめていた。
中庭の外れで泉が立ち止まった。
辺りに人影は無い。
二人は向かい合った。
泉は160ほどの身長で艷やかな黒髪をポニーテールにまとめている。
前髪は下ろしクッキリと整った顔立ち。
学校一の美女と言われ成績もトップ。
いつも凛々しくハッキリとした物言いをするが面倒見がよく皆に慕われている。
もちろん男子生徒には絶大な人気を誇る。
そんな彼女がいったい何の用事なんだろう?
以前生徒会に誘われたことがあったが一人暮らしを理由に断った。
「大和くん、、背が伸びたよね、、、」
「そうだな、、、」
この1年で10センチ増え今は180を越えている。
「それになんだか男らしいっていうか、、、凄く素敵になった、、、」
「へっ、、、なんだよ、急に、、、」
普通に話す仲ではあるがそんなに親しいわけではない。
「わたしと付き合って欲しい、、、ダメかな?」
告白?
からかわれているのか?
けれど真剣な瞳をしてる、、、
それに冗談でこんなことをするヤツではない、、、
「凄く嬉しいよ、、、でもゴメン、、、今はまだ、、、」
ハッキリ言って泉はタイプだ、、、
けれどまだ他のオンナとは、、、
「そうだよね、、、わたし、ゴメン、、、」
前カノの裏切り、、、
みんなが知っている。
「でもどうして俺なんだ、、、夏村だったらもっといい男がいるだろう?」
「そんなことない、、、ずっと大和くんが気になってた、、、でも彼女がいたから、、、それなのに、、、あんなことがあって、、、」
言いづらそうにしながらも気持ちを伝えようとしてくれている。
「他の子たちも大和くんのこと狙ってる、、、だから、、、わたし、焦っちゃって、、、」
それでか、、、
最近何人かに告られたのは、、、
「俺なんて、、、たいしたことないのにな、、、」
「それは違うよ、、、イケメンだし頭も良いし、、、優しくて穏やかで他の男子みたいにセコセコしてないし、、、」
そうだよな、、、
男たちはみんな彼女の気を惹こうと躍起になってる。
「それって、、、俺がボーッとしてるように聞こえるんだけど、、、」
「あっ、、、そうかも、、、」
「おい、、、」
「フフッ、ゴメンなさい、、、でも、、、大和くんのそんなところも好きなんだ、、、」
本当に裏表のないいい子だと思う、、、
「分かった、、、わたし、もう焦らないから、、、ずっと待ってるから、、、」
凄く優しい目をしてる。
「話を聞いてくれてありがとう、、、友達ならいいよね、、、」
「もちろん、、、俺も夏村のこと、もっと知りたいと思ってた、、、」
「本当に?」
二人は愉しく話しながら教室に戻った。
つづく
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