「葵ちゃん、お願い助けてよ、、、」
放課後、隣のクラスの女子が教室に駆け込んで来た。 「どうしたの、リンリン?」
「今度の試験、もうヤバくて、、、」
みんなにリンリンと呼ばれる鈴木凛は髪をミドルショートに揃え金髪に染めている。
子猫みたいな可愛い顔をして人懐っこい性格、裏表が無くみんなにも好かれている。
小柄で細身だが胸だけが大きく制服のブラウスがパンパンに張り詰めている。
葵もサイズ的には負けていないが小柄だけに余計に目立つ。
男子にも人気あるが、オツムとオマタがかなり緩く男性経験豊富という噂もあった。
「どうしてわたしに、そんなこと?」
「だって、わたしが勉強のこと相談出来るの葵ちゃんだけだから、、、」
けれど学年320人中、葵はせいぜい50位前後だ。
確かに悪くは無いが頼りになるほどでもない。
「担任に呼ばれて危ないぞって、、、今度の試験、頑張らないと三年になれないって、、、勉強教えて、お願い、、、」
そう言われても、、、人に教えるなんて自信が無い、、、
そうだ、、、陸だったら、、、
いつも学年で5番以内だし、、、
それから前から考えていたこともある。
陸のところへと向かう。
「陸、頼みがあるの、、、」
「どうした?」
気取りのない温かい笑顔、、、
やっぱりドキドキしちゃう、、、
あの日から、、、
「あのね、勉強を教えて欲しいの、、、ダメかな?」
「どうしたんだ急に?」
リンリンの事情を話す。
「それに、、、わたしも教えて欲しい、、、もっと頑張って、いい大学に入りたい、、、」
陸と同じ大学に行きたい、、、
無理かも知れないけど今から頑張ればまだ間に合うかもと思っていた。
「いいけど、、、う〜ん、二人か、、、」
いつに無く神妙な顔をしてリンリンが陸を見つめている。
「わたしも手伝いましょうか?」
後ろから声をかけられた。
イズミだった。
「えっ、いいのか?」
「うん、、、生徒会もテストまでヒマだし、、、わたしで良かったら、、、」
「夏村だったら鬼に金棒だよ、、、」
なにせ常に学年トップ。
「わたしが鬼?」
「ゴメンゴメン、、、そういう意味じゃなくて、、、」
和やかな雰囲気になる。
しかし葵は複雑だった。
どうしてイズミが、、、
確かに頼りにはなるけど、、、
やっぱり陸のことをまだ、、、
ライバル心に火がつく。
でもわたしの方がリードしてる、、、
だって、秘密だけどあんなことまで、、、
頬が赤らむ。
もっと引き離してやる、、、
絶対に負けない、、、
大学だって、このままだと二人は同じ大学に通う可能性が高い、、、
わたしだって、、、
俄然やる気が湧いてくる。
今度の土日、陸の家で勉強会と決まった。
「ところで鈴木さんて学年で何番なの?」
何故かジッと陸を見つめたままのリンリンが応えた。
「319番だよ」
「「「ええっ!」」」
三人は同時に声をあげた。
つづく
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