***孝一郎と愛美の章②***
愛美の話を聞いてから数週間後、世間ではお盆と言われる時期になった。この日は知っている。僕の敵である父が毎年わざとらしく両家に日にちや時間をずらしてやってくる日だ。今年は先に愛美宅に行き夜になってこちらにやってくる。夜も遅いということで、今夜はこちらに宿泊するらしい。また、あの友梨佳がやってくることになっていた。しらじらしく法要にも出席していた。
僕は「体調が悪い」と仮病を使い法要もそこそこに部屋に戻り友梨佳の相手を断った。その前の愛美の家では女中さんを通じて脛血がひどいと伝えておいたので、父は友梨佳と過ごすことに話がまとまっていたようだ。計画通りだ。父は「帰る」と言った割には玄関に向かわなかった。友梨佳も「私もこれで、先生私の公用車はもう返したので街まで先生とご一緒させていただけませんかぁ?」と嘘八百並びたてて一緒に消えていった。
二人が向かった先はこれまでは「謎の隣家」とばかり思っていた愛美の家だ。あちらには本宅とともに父の執務室という名の離れがある。そこに二人が入って行くところは家の警備用のモニター回線で確認済みである。すぐにその旨を愛美にメールをした。
離れの鍵は愛美があらかじめ持っており、執務室の電気が消えベッドルームと浴室の電気が点いたころに愛美と僕は中に潜入した。
僕も愛美もともに「大人のセックス」は知っている。むしろ同年代とは一度もない。それぞれ大人たちのはけ口にされてきたからだ。風呂でも抱き合っているのだろう。父も友梨佳も出てこないばかりか口や性器への接吻の音とそれに反応する喘ぎ声が響いてくる。待つこと30分くらいだろうか、やっと二人が出てきた。
僕たちは広い寝室のベッドからは死角になる位置に隠れて、成り行きを見守る。寝室に入る際に見えたのだが父のペニスは黒光りしてとても60前とは思えないほど反り返っている。友梨佳が「先生ェ~ついてメチャクチャにしてェ~」と絶叫する。肌と肌がぶつかる音、口や性器への接吻の音、これまでの自分の行為とは全く異なる大人の行為に僕のモノは思いっきり反応し履いていた短パンから飛び出しそうな状況だ。ふと愛美を見るとTシャツの中に右手を入れDカップのバストを揉み、左手は秘壷を短パンの上から触っていた。もちろん二人とも自慰行為は経験済み。愛美は僕と目を合わせると微笑み僕の短パンを引っ張りすでに16㎝を超えたペニスを触りだす。ただ、今は自分たちに夢中になるわけにはいかない。1時間もしたころだろうか、父たちは壮絶な声を張り上げ果てた。その直前から準備をするために外に素早く分かれて出て、まずは灯油の入ったビニール袋と夏祭り用に用意してあった松明を投げ込み、入り口は簡単に出にくくするために玄関ドアを開けにくく固定させ、それぞれの自室へと逃げ帰った。
結果は二人とも閻魔大王のもとへと旅立っていった。大物政治家ということで、捜査はかなり慎重に行われたようで、本宅の長男が権力を振りかざし父や友梨佳の名誉を守るようにストーリーを見事に書き換え、その混乱からか僕たちには何の嫌疑もかけられず「事故」として片づけられる流れとなった。ここまでいや想像以上に自分の思うとおりに話が決着した。
その後、僕たちは本宅の長男の計らいで、大学を出るまで今の家にそのまま住むことを許された。女中さんは日中の通い専門になったので夜はお互いの家で交互に行き来できるようになった。半年くらいは好奇の目で見られることもあったが、ほとぼりが冷めたその年のクリスマス、僕と愛美は結ばれた。二人とも同世代との初体験となったのは言うまでもない。
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