***孝一郎と愛美の章④同好の集まり後半***
ゲストハウスの一室に通されてすぐに身支度を始めた。といっても服を脱ぐだけ。持ち物は日焼け止めとバスタオルくらい。亜季は元々このグループで育ったわけだし孝一郎も亜季と一緒に行ったアメリカで数回プライベートビーチで体験済みだが、愛美は一度は亜季の一家と過ごしたことはあるが少し戸惑っていたようだ。そして「お兄ちゃん…」と言うと「あのね、ちょうど私たちのすぐ後に就いた車があったでしょ、あの中に高校の時の同級生がいるの」と。「へぇ、そうなんだ」と孝一郎。「たしか純一君だたっけ、子供のころから知ってるよ、あの子」と亜季も会話に入ってきた。「あのね、実は彼と付き合うかもってところまで行ったの。だけど私の気持ちがどうしても開かなくて、でも私の気持ちを大切にして無理に迫ってこなかったの。そして卒業の時にLINEだけは交換して、もし気持ちが落ち着いたら…」って言ってほっぺにキスだけしてお別れしたの。まさかここで会うなんて」「へぇ、世間って狭いね。愛美ちゃんは純一君のことどう思っていたの?」「お兄ちゃんみたいな優しさがあって。でもあの時はお兄ちゃんがアメリカに行っていてなんか不安ばかりが先に出てきて。彼のことは嫌いじゃないけどじゃあ本当に好きか?って言われてもきちんとお付き合いしたことないし」「じゃあ愛美ちゃん、せっかくだからこの3日間の間できちんとお話してみる?私純一君とは何度もお話したことがあるから任せて」と言い「さぁ、みんなそろそろ出てきているから行こう、愛美ちゃんも脱いでいこうよ」と言い、愛美が最後までつけていたブラのホックをさっさと外してベッドに放り投げた。
日が暮れるまではまだ4時間ほどはある。近くの山からは夏の終わりに聞こえる蝉の声が聞こえる。ゲストハウスの庭は20m四方のプールが真ん中に、その周りを囲むように人工芝が敷き詰められ日光浴ができるベンチが多数用意されている。人工芝に寝そべっている中には愛美の同級生純一君一家の姿もあった。ここでは古株の亜季はまず純一一家に私たちを紹介してくれた。その後、他の参加ファミリーに挨拶をして戻ってきて純一君一家とそれほど離れていないビーチパラソルに3人で陣取った。純一君は近くに来た愛美をしばらく見ていたが急に立ち上がって奥に入って行った。「トイレかな?」と亜季が言ったが、それは後で違う理由になることを私は見切っていた。「俺に任して」と亜季と愛美に言うと、私も彼と同じ方向に歩き出す。
彼は建物の出入り口にある日当たりのいいバルコニーに座っていた。モノは少し勃っていた。「純一君ですよね、初めまして、愛美の兄です」と言ってその隣に座った。「あ、純一です。愛美さんとは学校で2・3年生と同じクラスでした」と。「愛美からは少し話を聞きました。愛美の裸を見たのは初めてですよね。男だから仕方ないですよ。いきなり心寄せていた子が裸で目の前に来るんですから。だからお宅へのあいさつの時はあいつはさりげなくタオルを前にしていたのであいつ恥ずかしがっているなぁと。愛美が高校の時にあなたを避けているんじゃないかと誤解されるのが嫌で。愛美の生い立ちをお話ししたいのですがいいですか?」と言うと純一も頷く。そこからどれくらいの時間だろう、愛美のすべてを話した。話している途中で亜季もやってきた。愛美が気持ちよく昼寝を始めたので離れてこちらの様子を見に来てくれたらしい。話していくうちに、純一の目からは一筋流れていくものが。「そんな辛い思いをしていただなんて。クラスではいつもクラスの和の外だったけどいつも微笑んでいたから、まさかそんな信じられないことが」。亜季がすかさず「最近はお兄さんが留学から戻ってきて少しずつ心の傷も癒えてきたような気がするの。さっき愛美ちゃんが私に純一郎君とは仲良くしてゆきたいと言ってくれたわ。もしキミが良ければこの3日間でゆっくり話す時間を作れる?」というと順位に君は大きくうなずき「お願いします」と丁寧に言ってきた。
夕方になり、今宵はバイキング形式の夕食会。様々な同好の方との親睦が持つことができた。孝一郎と亜季は婚約済みのカップルという扱いになっているし20歳も過ぎているので、ほとんどの子供世代が寝始める深夜11時過ぎから始まる「大人の会」に出席が許されている。妹の愛美は亜季の一家の子供たちの相手でそちらの部屋で寝るからと言ってきた。
大人の会はゲストハウスでなく本宅の大広間が会場だ。隅々に布団が置かれていて必要に応じて各々敷くルールになっている。この中では「新参者」である孝一郎と亜季。一人終わるとすぐに次と宿泊した2日間は休む間もなく、二人の時間は全く取れなかったが、自活のためにやっている投資に関することなどで新たにつながりも持てて体だけではなく普通の生活の面でも収穫があった有意義な日であったと思う孝一郎だった。
そして、愛美も新たな進展があったようだ。それはまた改めて…本人から。
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