土曜日、いきなり良太の家を訪れた。
前もって誘っても断わらる、そう考えたからだ。
幸いなことに良太はひとりで在宅していた。
突然の来訪に良い顔はされなかったが大切な話があると、半ば強引に良太の部屋に上がり込んだ。
自らベッドに腰を降ろした。
このベッドで良太と初体験をして、それから何度もセックスをした、、、
あの頃は良太しか見えていなかった。
良太もわたしを大切にしてくれた。
凄く幸せだった、、、
どうしてもあのときの二人に戻りたい、、、
良太は椅子に座った。
「話って何だ?」
さり気ない口調だったが、やはり冷たさを感じる。
「良太、最近変だよ、、、話しかけてもつれないし、なんだか冷たいよ、、、」
「そうかな、、、」
「そうだよ、、、誘っても、いつも断るじゃない、、、」
「お前だって、何度も断ってたじゃないか、、、」
「それは、、、ごめんなさい、、、でも、いろいろ忙しかったから、、、」
そう、、、わたしは良太に逢うのが怖かった。
それを誤魔化すように匠と逢ってセックスしてた、、、
そして今、良太を誤魔化さなければならない、、、
「反省してる、、、これからは良太の事を一番に考える、、、」
「ふ〜ん、、、これからって、俺って何番だったんだ?」
「えっ、、、何を言ってるの?」
「要するにあの頃は俺が一番じゃなかったんだろう?誰が一番だったんだ?」
まさか、、、良太は何か気づいてるの?
「違うよ、、、良太は何か誤解してる、、、ずっと良太が一番だよ、、、好きなのは良太だけ、本当に、、、」
必死に訴えかけるが良太は視線を反らした。
「もういいんだ、、、帰ってくれ、、、」
もういい、、、
その言葉に激しいショックを覚えた。
良太だったら分かったと言って優しく抱きしめてくれると心のどこかで思っていた、、、
良太の心はもうわたしから離れている、、、
そんなの絶対にイヤだ、、、
もうなりふりなどかまっていられない。
「イヤよ、帰らない、、、」
翠は立ち上がり服を脱ぎ始めた。
「何をしてる?」
「良太とセックスする、、、わたしずっとガマンしてたんだよ、、、良太としたいって、ずっと思ってた、、、」
よくもそんなウソを、、、
アイツとヤリまくってたくせに、、、
黒の下着、、、
上も下も総レースで大人顔負けのグラマーな体型を際立たせていた。
悔しいぐらいに見事なカラダだった。
どんな男もその気にさせる、、、
そしてあの男に隅々まで貪られたカラダ、、、
「証明させて、、、わたしは良太だけ、、、今までも、これからもずっと、、、」
最後の手段、、、
良太を取り戻すにはもうこれしか無い。
わたしのカラダで、、、セックスで夢中にさせてみせる、、、
翠は良太に抱きついていった。
「わたしのカラダは良太だけのもの、、、誰にも触れさせないわ、、、」
このウソつきオンナが、、、
それだったら試してやる。
お前のカラダの中にどれだけ俺が残っているのか、、、
つづく
※元投稿はこちら >>