よく整えられた男性の口髭のように、秘唇の周囲の恥丘にびっしり生え揃った恥毛が口に怪しく触れてくる。数十人に1人居るか居ないかという、久しぶりに見る小指の爪サイズのクリトリスが、舌先を跳ね返すように充血している。
表面積が普通の2・5倍はありそうなそれをまともには触れず、まるで絹ごし豆腐にでも触れるように繊細なタッチすることを繰り返す。触れては離れ、微妙にスライドさせては細かなタッチをひたすら繰り返す。これをすることで大きなサイズのクリトリスを持つ女性でも、苦痛を感じることなく快感を得ることが出来る。
何十人もの金持ちマダムを相手にしてきた彼にはお手の物で、腰を使うよりも自信がある。先日この女性を相手にした時も、本当は口で味わいたかったのだ。けれどプロの痴漢集団の中で下っ端の彼には権限がなく、早漏にもかかわらず腰を使うことを命じられたのだから従うしかなかったのだ。
その場で何回も練習した避妊具の二重装着を素早く済ませ、気持ちよくも何ともないピストン運動をしなければならなかった。あんなに感じてくれて雰囲気を楽しめたのは良かったけれど、その感じだけで射精するのは切なかった。そしていきなり謎の集団に拉致をされて、自分だけが奴隷のようにこの場に連れてこられていた。
自分には選択の余地はなく、気に入られなければ然るべき最悪の結末が待っていると告げられている。頭からマスクを被せられ、目の前にあの時の女性が現れて心臓が止まるかと思った。何でもいい、舌を使わなければ、もっと感じさせなければ………もっと……もっと……………。
何かを考える余裕がもなく、これまで体験したことのない舌使いに一気に魅了されてしまった。指を噛んで気を逸らし、自分の太腿に爪を突き立てる痛みで誤魔化してもまだ足りない。剥き出しの快感に抗う術がなく、エリート官僚の佑月がそのスーツ姿のまま悶絶する。そうかと思えば妖艶な無表情を見せてとろけそうになり、肩を震わせて恍惚に浸る姿を見せる。生徒たちは刻一刻と変化する佑月の姿を見ながら、キャンパスに手を走らせていく。
露骨に裸体を見せる絡みよりもエロチックでありある意味で、卑猥に満ちている。助けを求めるような佑月の顔が次の瞬間には堪らなそうに喘ぎ、舐め犬の頭を掻き毟る。身体を捩り、彼の顔に押し付けるように腰がうねり、その時が静かに近づく予感に呼吸もままならずに…………。
佑月の身体が椅子の上で、雷に打たれたように激しく揺れた。
佑月の股の間から抜け出した彼は、次なる美紀の指示によりぐったりする佑月を椅子から立たせると、入れ替わりに自分が座る。ズボンからそそり勃つペニスを取り出し、指示の通りに佑月を引き寄せる。自分の膝に寄せる段階になって正気を取り戻した佑月が、抵抗を見せたがもう遅かった。
中腰のままバランスを崩して座った佑月が一旦は腰を引き、浮かせた隙を見逃ず彼があてがうと再び引き寄せる。亀頭がめり込むように入ると、腰を下ろすのに合わせて中へと飲み込まれていった。背中を反らせて息を飲んだ佑月は、自分の中に硬いペニスの存在を嫌でも感じていた。そこからは記憶が朧気になり、よくは覚えてはいない。
あの電車内の時よりも深く突き刺さり、無我夢中で腰を動かしていたように思う。避妊具の装着も無しに膣壁の感触を味合わされた彼がひたすら唸り声を上げ、数分と保たずに果てていた。
それにもかかわらず佑月は腰を動かし続け、自分の相手はあの時の人間だとは知らずに我が道を行く。拷問を受ける彼は苦痛と気の狂いそうな快感がない混ぜになった感覚の中で、大人の女に犯される狂気の最中にいた。
息を詰まらせて2度目の射精を果たしても佑月は止めてくれず、気を失うことも許されず、果てしない狂気の中に救いを求めて涙と涎を垂れ流す。
そのうちに本当に気絶してしまった彼は運び出され、控え室で会ったあの彼が満を持してその姿を現した。
その後のことは本当に覚えておらず、彼の巧みな腰使いにいったい何回、絶頂に昇りつめたのだろう………。
気が付くと野獣のような声が聞こえ、それが自分の声だと佑月は暫くの間、気付かなかった。
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