日曜日、待ち合わせの場所にミユキはもうすでに待っていた。
「待たせてゴメン、、、」
「ううん、今来たところだし、まだ時間前だよ、、、」
そう言うミユキはいつもとはまるで雰囲気が違っていた。
髪型はレイヤーカット、そして何よりもナチュラルメイク、、、
こんなにいい素材をしてたんだ、、、
派手さはないがバランスよく整った大人びた顔立ち、、、
凄くキレイだ、、、
ハッキリ言ってモロ好みのタイプ、、、
それに服装も、、、
白地に水色の縦ストライプのワンピース。
カラダのラインが際立って見える。
ボン、キュッ、ボン
乳、デカ、、、めちゃエロい、、、
高校生には見えない、、、
セクシーな若妻といった感じ、、、
「どうかな?」
自信なさげに上目遣いに見つめてくる。
カワイイ、、、本当にあの藤堂なのか?
「いい、、、凄くいい、、、」
「ヤリ〜、、、よし、ナギッチ、ゲットだぜ!」
「今度はナギッチかよ!」
思わずツッコミを入れてしまう、、、
「いいから、、、ナギッチ、早く行こうよ、、、」
「どこへだよ?」
「デートはまず水族館でしょう?」
「なぜに、、、デート?」
「ブツブツ言わないの、行くわよ!」
手を引かれる。
二人で水族館を見て回る。
気がつけば完全にミユキのペースに完全にハマっていた。
けれどメチャクチャ愉しい、、、
中のレストランで食事を済ませイルカのショーが始まるまでベンチに並んで座ることにした。
「ところでさ、、、藤堂、誰を紹介して欲しいんだ?」
「なに、、、それ?」
怪訝な顔をする。
「ほら、、、藤堂、いつも試合の応援に来てたからさ、、、誰か好きな奴が剣道部にいるんだろう?」
「はあ?ナギッチって、バカなの?」
もう完全に俺はナギッチにされている、、、
しかもバカ呼ばわりかよ、、、
しかし不思議に腹は立たない。
「違うのか?」
「わたしが好きなのはナギッチ、、、だからデートに誘ったの、、、わたしね、好きでも無いのにデートに誘ったりしないから、、、」
「そう、、、なのか、、、」
まさか、、、でも考えてみれば、、、
「応援も、、、俺のために?」
「そうだよ、、、ナギッチは鈍チンだね、、、わたしはナギッチが好きなの、、、あっ、、、わたし、、、言っちゃった、、、」
「えっ?」
「後でちゃんと告白しようと思ってたのに、、、あ~、やっちゃった、、、でも、もうしょうがないよね、、、はい、そういうことです、、、」
「あのさ、、、本気じゃないよね?」
「本気です、、、わたしはナギッチが大好きです、、、、」
「罰ゲームとか?」
「違います、、、」
どう返事をしたらいいんだろう?
いいヤツだとは思ってたけどオンナとして意識はしたことが無かった。
でも今日二人で過ごしてみて気持ちが随分と変わってきている。
「返事は急がなくていいから、、、もっとわたしを知ってからにしたいんだ、、、いいかな?」
「分かった、そうするよ、、、さあ、イルカを見にいくか、、、」
「うん、、、」
二人は自然と手を繋いでいた。
帰り道、ナギサはミユキを送って行った。
もう辺りは薄暗い。
近くの公園を通り抜けるとミユキは急に話をやめて立ち止まりナギサと向かい合うようにして見つめてきた。
「今日は凄く愉しかったよ、、、ありがとう、、、」
「俺もだよ、、、藤堂とのデート、愉しかった、、、」
頬を染めたミユキが顔を向けて瞳を閉じる。
唇を少しだけ突き出して、、、
「チュウして、、、ナギッチ、、、デートしたら、最後はチュウだよ、、、」
どうして、、、こいつ、、、こんなにカワイイんだ、、、
拒む気など全く湧いてもこない。
優しく重ねる、、、
チュッ
すぐにミユキが離れる。
「嬉しい、、、」
腕を組んできたミユキを家まで送る。
かなり立派な一軒家だった。
「じゃあね、、、また明日ね、、、バイバイ、、、」
「うん、また明日な、、、」
途中で振り返るとミユキはまだ手を振っていた。
ナギサも振り返す。
きっと見えなくなるまで手を振ってるんだろうな、、、
せつない気持ちが込み上げる。
俺、どうしちゃったんだ?
家に帰ってもミユキのことが頭から離れ無い。
ミユキの唇、、、
デートをしたら、、、最後はチュウか、、、
今までそうしてきたんだろうな、、、
ミユキにキスをして、、、そして、あのカラダを、、、
出るところではドーンと出て、引っ込むところはキュッと締まって、、、いろんな男と、、、
ダメだ、そんなこと考えるな、、、
しかし目を閉じるとどうしても、、、
ミユキのあのカラダを、、、我がもの顔に貪る男が頭に浮かんでしまう。
ナギサはなかなか寝付けなかった。
翌朝学校に向かっていると声をかけられた。
「おはよう、ナギッチ、、、」
「おう、おはよう、、、」
今日はいつものギャルメイク。
それでも以前よりも可愛く見える、、、
俺、やっぱり藤堂のこと、、、
「昨日は凄く嬉しかったよ、、、またデートしたいな、、、」
「俺もだよ、、、今度は俺から誘うから、、、」
「本当に?絶対だよ、、、」
ルンルンしだすミユキをナギサは眩しく見つめていた。
つづく
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