両手を投げ出して紅潮させた顔に、汗に濡れた髪の毛がへばり付く。上下に揺れる身体の上で激しく動く乳房が、ゼリーのように儚げに揺れる。
括れたウエストのすぐ下の腰を拓也の両手に掴まれて、断続的なピストンを継続されていく。
すでに2度の射精を受け止めた膣からはペニスに掻き出された精液が、白く泡立った姿に変わり果てながら、じゅぶじゅぶっ……と結合部から卑猥な音を響かせる。
享受し切れない猛烈な快感に我を忘れ、幾千の営みを経験してきた身体が悲鳴を上げる。生徒たちはまるで閣僚の声を聞こうと群がる記者のように2人を囲み、汗の浮かんだ肌や快感に歪む顔、勇ましく抜き差しを繰り返すペニス、それを受け止めるマンコ、背中を反らせ床から浮かせた肩、頭を垂らし顎を上げて光の元に晒される白い喉……。
躍動感ある男女の交わりを、余すことなく真っ白だったキャンバスにそれぞれの感性が描き写していく。
硬直した腕をどうにか持ち上げて、女性モデルが震わせる両手を拓也の首に辿り着かせた。
そして………不意に腰の動きを止めた拓也が大きく間隔を開けて、2回3回、4回………と腰を打ちけむ。開いた口が閉じられないままワナワナと動き、その唇を震わせて女性モデルが弛緩した。
元生徒からヌードモデルに転身した彼女は、今日を持って引退する。親の介護のために田舎へ居を移す彼女へと、せめてもの花向けに普段よりも長く時間をとった。生徒をしていた時から拓也の営みを見続け、40を前に女に目覚めた彼女は自分が女であることを証明したかったのかもしれない。
自分が自覚している以上にセックスが好きで、また拓也に開発されてより感じる身体になった彼女は、生徒たちの前で拓也との交わりに溺れた。
週に1度の情事にすべてを忘れ、拓也の上で激しく腰を使い、後から前から受け入れてきた。
控室から名残惜しげに出ていく彼女は1度立ち止まり、振り返ると拓也と唇を重ね、今度は振り返らずにドアを閉めた。歩き去る彼女の足音が遠ざかり、聞こえなくなるまで拓也は黙って聞いていた。
細身の身体にイタリアンスタイルのスーツに身を包んだ女性が、同僚男性に羨望の眼差しを向けられる。ウエストを絞ったスーツが身体にフィットして、着丈の短いスーツの裾が形の良いお尻を露わにする。パンツも身体のラインを露骨に魅せて、スタイルの良さを強調させている。
富士額のおでこを見せて真ん中で長い前髪が左右に分かれ、ストレートの黒髪が肩で揺れる。
160センチという身長がより彼女を魅力的にさせ、くりっとした印象的な目が時には童顔にさせ、真剣な表情をした時にはドキッとするくらいに精悍にセクシーな印象に彼女を変える。
彼女の名前は松本ゆき子、37歳、まだ独身。
後に彼女は人生を花開かせることになるなんて、思いも寄らないのだった。
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