レナは母がヤマトと別れたことを知りショックを受けた。
ヤマトが新しい父親になると思っていた。
初めて会ったとき、恥ずかしかったけれど、優しく穏やかなヤマトに好感を持った。
母と同じで若々しく、背が高くてイケメンでカッコいい。
何度か会ううちに二人の気が合うことも分かった。
だから話も弾み愉しい。
どんなことでも真剣にわたしの話を聞いてくれる。
前の父親とは大違いだ。
この人だったら大好きな母を幸せにしてくれる。
そう思っていた矢先に二人は別れた。
母の嘆きと悲しみは尋常ではなかった。
そんな母を見ていると別れの理由など聞けなかった。
しかし一時は塞ぎ込んていた母も何かを振り切ったかのように明るくわたしに接するように変わっていった。
そして脇目も振らずわたしを大切に育ててくれた。
でもふと母から伝わる悲しみを感じるときもあった。
そんなときはいつも以上にわたしも優しく母に接するようにした。
母の心の中には今でもヤマトしかいない、、、
まるで男を寄せ付けない母の態度にレナはハッキリとそれを感じ取っていた。
あんなにキレイで若々しい母に言い寄る男はたくさんいるはずだ。
そんなにヤマトが好きなのにどうして別れたりしたんだろう?
もしかして、、、わたしがいるから?
そう一度考えてしまうと本当にそうなのではと思い込んでしまう。
居ても立ってもいられなかった。
そしてヤマトに電話をしてみようと思い立った。
きっと繋がらないだろうな、、、
そう思っていたのに、、、
スマホは繋がった。
つづく
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