まずいことになった、、、
まさか疑われていたなんて、、、興信所まで使っていたなんて、、、
でも心から謝り続ければ、、、反省してやり直せればチャンスはある。
わたしはスペックの高いオンナだ。
顔だってカラダもセックスだって男は皆夢中になる。
仕事も出来るし稼ぎもいい、、、
ヤマトだって心の奥ではわたしを手放したくはないはずだ。
わたしだってヤマトと絶対に離れたくない。
刺激が欲しくて一時の快楽に溺れ愉しんだだけ、、、
誰よりも愛している、、、
今のヤマトは怒りと男のプライドで我を忘れてるだけ、、、
焦らずに気持ちを解きほぐしていけば、きっと以前に戻れるはずだ、、、
ヤマトが部屋を出てくる。
荷物をつめたスーツケースを持って、、、
「まさか、、、どこへ、、、行くの?」
「出て行くよ、、、もう一緒には暮らせない、、、」
「そ、そんな、、、」
書類をテーブルに置く。
「離婚届だ。俺のサインはしてある、、、弁護士が受け取りに来る、、、」
弁護士、、、
「そんな、、、もっとちゃんと話し合おう、、、」
「お前は仕事だと俺を欺いて浮気をしまくっていた、、、それが全てだ、話はもう無い。」
取り付く島もない突き放した態度、、、
自分がいかに甘い考えだったかを思い知る。
「行かないで、ヤマト!わたし変わるから、、、他の男と二度とセックスなんてしないから!」
ミオを見ることもなくヤマトは出ていった。
ミオは玄関に座り込んでしまう、、、
チャンスなどもう無い、、、
予想もしなかった終焉。
ミオは泣き崩れた。
二日会社を休み出社した。
気力はまるでなかったがこれ以上休む訳にはいかない、、、
あれから母に相談して、とりなしを頼んだが諦めなさいと冷たく言い放たれた。
母はミオの昔の行状を知っている。
派手な男関係、、、
既婚者との不倫関係も一度や二度ではない。
結婚するんだから分かっているわねと何度も忠告されていた。
いつかは痛い目にあう、、、
母はそんな日がくることを分かっていたのだろう、、、出社すると雰囲気が違っていた。
ケンジもオドオドして話しかけてこない、、、
デスクの電話が鳴り部長室に呼ばれた。
部長は見たこともない顰めっ面をしていた。
「川島くん、、、とんでもないことをしてくれたな、、、」
「えっ?」
「リゾート会社から苦情がきてる、、、君と奥田が外で乳繰り合ってるのを見たと、近所の住民が見ていたと、、、」
「そんな、、、」
頭が混乱する。
「言い訳はいい、、、君をプロジェクトから外す、、、奥田もだ、、、追って最終の処分をくだす、、、覚悟していたまえ、、、それだけだ、もう戻っていい、、、」
苦々しげに言い放つ部長、、、
ミオはこの脂ぎった中年男に三度抱かれた。
今の地位を得るために、、、
吐き気がするほど醜い男とのセックスだったに、ミオは何度もイカされた。
ミオはデスクに戻った。
誰も話しかける者もなく好奇の目で見てはヒソヒソ話をし続けている。
みんな知っているのだ、、、
仕事が出来ることを鼻にかけた女が、人妻であるにも関わらず若い部下と仕事中、不倫に耽っていたことを、、、
もう何もかも失うことになる。
クビか、、、おそらくは一生うだつの上がらない雑用係に回されるか、、、
そして何より最愛の夫ももういない、、、
家を出てとりあえずウィークリーマンション住まいとなったヤマトにミナミから連絡があった。
「、、、電話しちゃった、、、」
人妻としての躊躇があるのだろう、、、
けれどもヤマトはその短い言葉に滲むような色気を感じていた。
ミナミが俺に抱かれたがってる、、、
そして俺も、、、
「逢いたいな、、、」
「うん、、、わたしも、、、」
消え入るような声、、、ベッドの中での声だった、、
ヤマトは勃起していた、、、
二人は逢った。
逢ったときは瞳をキラめかせたミナミだったが、次第に表情が曇り始める。
やはり良心の呵責を感じているのだろうか?
「川島くん、、、話を聞いてくれる?」
別れを切り出されるのかと思った。
「うん、、、」
「あの人、、、浮気してるんだ、、、」
「えっ?」
「ずっと前から、、、何度も、、、今は会社の若い子と、、、それに他にも、、、」
「本当なのか?」
「証拠もある、、、あの人のパソコンを調べたら、、、出てきたの、、、女の裸の写真とか、、、セックスしてる動画も、、、」
「それは、、、ヒドイな、、、」
ハメ撮りとか、、、バカか、アイツ、、、
「前から怪しいとは思っていたの、、、でもこんなの見たらもうだめ、、、ガマンも限界、、、わたし、、、別れる、、、」
まるで自分を見ているようだ。
「そうか、、、ミナミがそう決めたのなら、俺に出来ることは何でもするよ、、、迷惑じゃなければミナミの支えになりたいんだ、、、」
熱い瞳で見つめ合う。
「すごく嬉しい、、、ありがとう、、、でも川島くんに迷惑をかけるわけにはいかないから、、、」
「そんなこと言うなよ、、、俺は何も求めたりしない、、、ミナミのためだったら何でもしたいんだ、、、」
見つめ合いながら手を重ねる。
「それと、、、もうひとつ、、、あるの、、、」
ミナミが気まずそうにスマホを渡してくる。
その画面には、、、
「こ、これは、、、」
ハルミの写真、、、
裸だった。
豊満な乳房を晒し笑顔でダブルピースをかましてる、、、
若い、、、
俺がプレゼントしたネックレスに高校時代にしていたミサンガ、、、
まさか?
いや間違いない、このミサンガは高3のときに切れた記憶がある。
頭が混乱する。
ミナミの言葉がまるで入ってこない、、、
ハルミが隠れて和泉と関係を持っていた。
しかも今でも逢ってるのは確実だとミナミが断言してる。
言わないが証拠があるのだろう、、、
ショックに打ちひしがれたヤマトは気分が悪くなりミナミに詫びを告げ一人仮の住まいへと戻っていった。
つづく
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