「ねえ、、、温泉に入りたい!」
「えっ、、、突然、、だな、、、」
「来る途中に確かあったじゃない?」
そういえば、、、
それなりの温泉街を通り抜けた。
「温泉か、、、いいねぇ、、、」
ひとっ風呂浴びるのも悪くない、、、
「ねえ、いいでしょう?」
「よし、、、そうするか、、、」
「ヤッター」
今は日帰り入浴も流行りだ。
問題はないだろう。
「温泉、ワクワク、、、温泉、温泉、、、」
はしゃいだように口にするミナミが可愛らしい。
二人は一番大きな宿を選んだ。
建物は真新しく、温泉宿といっても造りはホテルとほとんど変わりがない。
手続きしてくると言ってミナミがフロントへ向った。
しばらく広いロビーでミナミを待つ。
「じゃーん!」
そう言うミナミの手にはなぜかルームキーが握られている。
「一部屋だけ空いてました。」
どうして?
温泉に入るだけじゃ、、、
「それ、、、まずいでしょう?」
「どうして?泊まっちゃおうよ、、、」
確かに妻のミオはまたイベントの打合せで出張、、、
まあ、おそらくはあの男と不倫旅行だ、、、
「だって板橋、、、家の方が、、、」
「娘はお泊り会、、、あの人は出張中、、、」
そんな偶然が、、、あるのか?
「それでも、、、同じ部屋というのは、、、」
「だって一部屋しかないし、、、大丈夫、ツインだから、、、それに、わたし川島くんのこと信用してるから、、、」
そこまで言われたら確かに何も出来ない。
それにしても、、、いいのだろうか、、、
「そんなにイヤなの?」
「いいや、、、個人的には、、、板橋の浴衣姿、、、スゲェ見たい、、、」
「プッ、、、なにそれ、、、そんなのいくらでも見せてあげるよ、、、ほら、部屋行こ、、、」
なかなかの部屋だった。
広く、シャワールームまで有る。
それに景色もいい。
二人は見事な渓谷を眺めた。
「綺麗だね、、、」
「うん、、、すごいな、これは、、、」
寄り添うミナミからいい匂いが漂ってくる。
その肩を抱きたくなるのを何とかこらえる。
「ねえ、、、浴衣に着替えようか?」
「うん、、、そうだな、、、」
ミナミがいたずらっ子のような瞳でヤマトを覗き込む。
クソ可愛いな、、、こいつ、、、
ミナミは寝室で、ヤマトは居間で着替えた。
「いいかな?」
ミナミが顔だけを覗かせる。
「OKだけど、、、」
早くミナミの浴衣姿が見たい、、、
ミナミが出てくる。
「うっ、、、」
夕顔を大きくあしらった白地の浴衣。
ピシッと締められた襟元が上品で、ミナミ華奢な体型を更に魅力的に際立たせる。
「どうかな?」
「可愛い、、、すごくイイ!」
浴衣を着ると胸はさほど目立たない。
それでも清楚な人妻の色気を漂わせる。
グッド、、、ベリーグッド、、、
でも、、、ノーブラなんだろうか、、、
下の方は、、、
スケベが頭をもたげてくる、、、
「なんか、、、川島くんの目、、、エッチいんですけど、、、」
「ゴメン、、、反省します、、、」
「フフッ、冗談だよ、、、川島くんも浴衣、すごく似合ってるよ、、、男らしくてカッコいい、、、」
頰を薄く染めながら瞳を潤ませる。
色っぺえ、、、
ア・ソ・コが男らしくなりそうです、、、
二人は早速大浴場に向った。
当然男女別々だ。
それでも湯槽は広く露天風呂まで有る。
1時間以上もたっぷりと温泉に浸かり、食事処で夕食を取った。
湯上がりのミナミは更に魅力的に見えた。
色気が滲みだしヤマトのオトコを刺激する。
売店で冷えた地元のワインを購入し部屋で飲むことにした。
酔も程よくまわり始め楽しい会話で盛り上がる。
いつしかミナミの襟元が解け、胸元が覗いていることにヤマトは気づいていた。
谷間がメチャ深い、、、
やっぱりデカい、、、
ブラのカップもチラチラ覗いてる、、、
ミナミがグラスを傾けるたびに大きな胸がたわむ。
オオカミになりそうだ、、、
こらえる、、、
でも下半身はもう完全にオオカミになっている。
見られているのをミナミは気づいていないのだろうか?
「ねえ、川島くん、、、」
ミナミが更に身を乗り出してくる。
ああっ、、、そんなにしたら、、、ブラしてても乳首見えちゃうぞ、、、
見えたら、、、
鼻血が出そうだ、、、
「高校の時、川島くんはハルミ以外に好きな人、いなかったの?」
ギクリとする、、、
「いたら、、、まずくね?」
「ほら、、、付き合う前とか、、、川島くん、メチャ人気あったし、、、」
もう言ってしまおうか?
昔のことだ、、、
二人とも結婚してるし、ミナミに言ってもきっと笑い話として軽く受け流してくれるはずだ。
二人が酔っていることもヤマトの気持ちを後押しした。
「誰にも言ったことはないけど、、、好きな子がいたんだ、、、」
「ええっ、誰、誰?すごく興味有る、、、やっぱりハルミの前だよね、、、わたしの知ってる人かな?」
メチャ喰い付いてくる、、、
「高校に入ってすぐ、、、もうメチャクチャ可愛くて、、、優しくて、いつも控えめで、、、正直、俺の初恋だったんだ、、、」
「ウソ、、、そんな、、、誰かな、、、誰だろう、、、」
「話せば話すほど好きになって、、、いつもその子のことばかり考えていたな、、、」
なぜかミナミが思いつめたような顔をしている。
「それで、、、告白はしたの?」
「しなかった、、、というか、出来なかったよ、、、」
「どうして、、、川島くんだったら、、、イケたと思うよ、、、」
「俺なんか、、、そんなことないよ、、、それにその子には恋人がいたんだ、、、二人は幼馴染で、、、学校でも有名なカップルだった、、、」
「まさか、、、そ、それって、、、」
驚きの表情で見つめてくる。
「言っちゃったな、、、ゴメン、、、一生胸の奥にしまって置こうと思ってたのに、、、板橋がキレイであの頃みたいに可愛いから、、、でも気にしないでくれ、、、36のオッサンの戯言だと笑ってくれていい、、、」
「そんなこと、、、わたし、出来ないよ、、、」
ミナミの瞳が潤んでいるように見えた。
つづく
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