「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」チャーリーが叫ぶ、だが声が出ない。
口の中、喉奥まで無数のゴキブリに食い荒らされていた。
眼球にはヤスデが食らいつき、耳の穴、鼻孔、肛門にはムカデが
尿道には兵隊アリが潜り込み食い荒らしていた。
正に地獄、そしてもう一人この地獄に食われている魔女夕子
思念の受信感度が高い故、感覚の全てが夕子を犯し通り過ぎる。
「小夜!!思念の送信を今すぐシャットダウンしなさい!!!」貴子が叫ぶ。
思念がシャットダウンされ、夕子は精神崩壊の直前で救われた。
歯ぎしりをするキャサリンが何か言いたそうな顔で貴子を睨むが
「ノンマルト!!データの解析をするよ!!」と言い放ちラボへもどる。
「キャサリン!!」貴子がキャサリンの背に叫ぶ。
「解ってるわよ、思念通信のセーフティーシステムもちゃんと開発するわ
夕子姉様に壊れられたら私も困るもの」
ゲロと鼻水と涎と脱糞に塗れた夕子。
貴子が事務的な声で「医療班は夕子を至急メディカルセンターへ」。
「残った敵二人の選択は忍がすきにしなさい」
「御意、ただ少し気なることが・・。」
「何なの忍」
「一人,レベルは低いですが思念反応があります、そして女です」
困惑しながら貴子が「敵にも魔女が・・・確率的には居ても不思議は無いが・・」
魔女の生まれる確率は極わずか、それも女性のみ、少数の魔女が世界に散らばってる可能性。
「凛!!その女を生け捕りにしなさい!!、忍!!残った者を貴方のおもちゃに!!」
凛、忍「御意」
思念探知能力で神性領域から距離をとるエコー。
デルタは目の前の出来事に耐えられず、精神が崩壊し
叫びながらその場を走り去る。
忍は走り去るデルタの首に0.1ミリ程の針を吹き矢で刺した。
黄の針
この針、痛みも何も無く毒でもない。
忍にだけ検知できる気配を放つ針、一キロ以上離れても
この気配を忍は数センチの誤差で感知できる。
デルタはもう忍から逃げることは出来ない。
エコーは恐怖に抱かれていた、身体が動かない指一本動かせない。
神性領域には触れていないはず、だけど自分を抱きしめているのは思念エネルギー
その証拠にエコーの股間はぐちゃぐちゃに濡れ、もう何十回絶頂したか。
何十回目の失神と共にエコー姿がその場から消えた。
デルタは乗ってきた車両に這いつくばって乗り込み
アクセルを床まで踏み込んで遁走する
死ぬ事には躊躇いは無い
こんな仕事をしている、いつかは泥と血に塗れて死ぬと覚悟はしていた
だが、あの死に方はなんだ???
訳のわからん奴に食われて、毒虫に食われて
デルタの理解を超えた死に方
嫌だ嫌だ嫌だ、餌になって死ぬのは嫌だ
デルタ・・元英国異教徒殲滅部隊の中隊長
数え切れぬ程の、敵味方のぐちゃぐちゃに潰れた死体を踏み越えてきた
だが・・・これは・・違う・・。
敵に殺される覚悟は出来ている、だが、敵に食われる覚悟なんて・・・。
狂乱し涎とションベンをまき散らしながらアクセルを踏み続ける
行先は・・・。
忍は、ぴったり800メートルの間隔を開けデルタを追尾している。
明け方近く、デルタの車が止まった、金持ちの住宅街の一角。
忍は近くのコインパーキングの目立たぬ場所に車を止めた。
この車は魔女専用車では無く、忍だけに与えられたワンボックスカー
幾つかのスイッチを入れながら、服を脱ぎ全裸になる。
全てのウインドウが漆黒に変化し、ナンバープレートがアメリカ大使館ナンバーになる。
そして、小型人工生命頭脳が自動防衛システムを起動する。
忍は後部座席で膣にズイキを収める
ゆっくりと快楽に浸る、そして一人の美女が忍から脱皮し現れる。
美女は忍から離れ、車をすり抜け空へ舞い上がる。
美女は忍の無形思念体、誰にも見えない、霊感にも思念にもあらゆる感覚や
全ての電子機器センサーに反応しない。
屋敷に入るデルタの肩に美女が座る。
デルタは屋敷の地下三階の小部屋へ連行され
ここで待つようにと指示され、床にへたり込みそのまま気を失った。
美女は部屋を360度見渡した後、地下五階に目的の部屋を見つけると床に沈みこんだ。
各部屋は2000ミリの鉛で覆われていたが無形思念体の美女には何の意味もない。
目的の部屋には男が二人。
一人は葵と凛を資産家にプレゼントした貿易商
もう一人は、美羽の父親。
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