卒業を一ヶ月後に控え、親しい仲間内で飲み会が開かれた。
ハルは実家に帰っていて参加出来なかった。
それもあってカレンは一次会だけのつもりで顔をだししていた。
気心の知れた10人ほどの中にユズルがいた。
「どうして君が、、、」
思わず声をかけていた。
「わたし達が誘ったんだよ、、、」
舞い上がる女子連中、、、
「そういうこと、、、」
ユズルが親指を立てる。
みんなと楽しげに盛り上がるユズルを離れた席からそれとなく見つめる。
ハルがこれなくて良かった、、、
別にやましいことは無いはずなのにそう思う、、、
それにしても、相変わらずね、、、
自分を鼻にかけることが無いから誰とでもすぐに打ち解ける。
ハルもそうだけどタイプはまるで違う、、、
気がつくとアルコールもすすみ、みんなと同じようにカレンもかなり酔がまわっていた。
そろそろ、、、
そう思っているとユズルが近づいてきた。
「一次会で帰るんでしょう?送っていくよ、、、」
「君は、二次会はいいの?」
「カレンさんが帰るなら、、、俺も帰りますよ、、、」
ユズルの言葉に少しドキッとした、、、
並んで歩いた、、、
「とうとうカレンさんのこと、、、口説けなかったな、、、」
「そんなの当たり前、、、もうすぐ、わたし花嫁さんだもん、、、」
そう、一ヶ月後には、、、
「そうだよな、、、本気だったのに、、、諦めるしかないか、、、」
あのときみたいな寂しそうな顔、、、
「ふーん、、、諦めちゃうんだ?」
思わず口から言葉が漏れる、、、
「えっ、、、じゃあ、、、二人で二次会に行く?」
「いいよ、、、それぐらいなら、、、これが最後だし、、、」
言い訳の言葉、、、
それにわたし、、、それを寂しいと思ってる、、、
洒落たバーに入り、勧められるままカクテルを口にした。
ユズルは詳しいらしく、どれも口当たりが良くおかわりを重ねる。
ユズルはいつもとは違い口数も少なく、かわりに熱くカレンを見つめてきた。
カレンのブルーの瞳、濡れた唇、そして谷間が覗く胸元、、、
ユズルらしくない男の欲望を感じさせる目つきをしていた。
なんだか熱いね、、、
そう言って更に胸元のボタンをひとつ外す。
ドキドキしていた、、、
ユズルは逸らすことなく谷間を見つめてる。
酔ってる、、、わたし、、、
そう思い込もうとした、、、
店を出て二人は無言で歩いた。
まるで知らない街に二人きりでいる、、、そんな気分になっていた。
きっと誘われる、、、
確信していた、、、
誘われたら、きっぱりと断る、、、
そう決めていた、、、
それなのに、、、
ラブホの前にさしかかったとき、肩を抱かれそのまま何も言わずに入り口をくぐり抜けた。
拒む間もなくエレベーターに乗っていた。
「酷い、、、」
上目遣いにユズルを睨みカレンが呟く、、、
「ゴメン、、、」
でも二人はきつく手を繋ぎあった。
部屋に入るなり抱き締められる。
「カレン、、、好きだ、、、」
カレンも思いきりしがみつく、、、
「わたしも、、、好き、、、」
唇が重なり合った、、、
カレンは初めてハル以外の男に抱かれた。
ユズルの男を自分のカラダに迎え入れた。
情熱的で女のツボを心得たセックスに翻弄された。
何度もユズルの名を呼び、数え切れないほどイカされた。
ユズルはカレンを褒め称えた。
その美貌を、、、カラダを、、、そしてセックスを、、、
今までで最高のオンナだと言ってくれた。
二人は夜明けまで求め合い、互いに何度も昇り詰めた。
つづく
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