けれども一番気になるのはミズキのこと、、、
応援してくれるとは言ってくれたけど、、、
彼女は自分が無いようでいて、結局は自分のことしか考えていない。
引っ込み思案なのに、突拍子もないことをすることもある、、、
周りの者の気持ちなどお構い無しに、、、
なんとなく嫌な予感がする、、、
そして、、、こんな時間なのにスマホが鳴った。
ミズキからだった、、、
「カレン、ごめんなさい、、、本当にごめんなさい、、、」
ミズキはいきなり何度も繰り返し謝ってきた。
どうしたの?どういうこと?なにがあったの?
矢継ぎ早のわたしの問いかけに、ようやくミズキが応え始めた。
初めはハルとカレンを応援し、祝福するつもりでいた。
でも考えているうちにハルが自分から離れていってしまうと思えて、たまらないほど寂しくなった。
どんどん、そんな気持ちが大きく膨らんで耐えきれなくなって、自分がハルのことを男として好きだと言うことに気付いてしまった。
ううん、本当は心の中ではずっと前からハルを好きだったのかも知れない。
話を聞いているうちにカレンは怒りが込み上げてきた。
なによ、それ、、、だからわたし、前もってミズキの気持ちを確認したじゃないの、、、
ミズキはハルの部屋を訪ね、思いの丈を打ち明けた。
そして、付き合うことになった、、、
あまりの話にカレンは愕然とした、、、
カレンがどういう気持ちで前もってミズキに打ち明けたのか、、、
まるで考えることなく、ただ自分の感情だけで突っ走る、、、
二人を応援すると言った舌の根も乾かぬうちに、、、
確信はないけど、、、きっとハルにしてみれば、ただならぬ急な、しかも思い詰めたミズキの告白に押し切られるように受け入れたに違いない、、、
妹のように思っているミズキを素気なくはねつけることなど優しいハルにできるはずが無い、、、
あまりのミズキの仕打ちに、ことと次第をハルに打ち明けることも考えた。
しかし、それは思い留まった、、、
ハルの性格からして、一度口にした以上、はいそうですかとカレンに簡単に乗り換えることは考えられない、、、
ハルはそういう人だ、、、
わたしが全てを話しても、ハルが傷つき何もかも壊れてしまうだけ、、、
まるでそんなことなど考えも及ばないミズキが、わたし達のこと応援してくれるよね、祝福してくれるよねと、悪びれもせず告げてくる。
嫌な予感は最悪の形で的中してしまった、、、
ミズキに分かったとだけ告げてスマホを切る、、、
悲しくて涙が込み上げてくる。
こんなことになるのなら、、、ミズキに打ち明けることなんかしないで告白すれば良かった、、、
後悔と悔しさに嗚咽を抑えることも出来ない、、、
カレンは泣き続けた、、、
つづく
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