「どうして、、、ミズキは初めてだったんでしょう?どうして簡単にゆるしたりしたのよ?」
「違う、、、それだけはダメだって、、、公平にちゃんと言ったよ、、、ハルに悪いからって、、、」
そんなの、、、キスすら悪いことだ、、、
だいたい部屋に入ること事態、間違ってる、、、
ミズキは本当に分かってるの?
「じゃあ、どうして?」
「分からないからって言われたの、、、」
「えっ?」
「初めてなのか男には分からないって、、、それに本当に好きだったら過去なんて気にならないって言われたから、、、」
そんなバカな口車に乗せられたの、、、
カレンは怒りを抑えることが出来なかった。
「あなた、ハルのことを騙すつもりだったの?さっきも処女だとか言ってたよね、、、ハルとそうなったら、、、初めてのフリをするつもりだったの?」
「それは、、、」
ミズキは素早くハルを見つめると、すぐに俯いた。
「それに過去じゃない、、、あなたはハルの恋人なの、、、それなのに他の男に初めてを、、、バージンを捧げるなんて、、、どうかしてるよ!」
「あっ、、、ヒック、、、わたし、、ごめんなさい、、、あああっ、ハル、ごめんなさい、、、わたし酷いこと、、した、、、」
ミズキは泣きじゃくり始めた。
「それなのに、その関係を続けたんだ、、、平気でハルと逢って、、、騙し続けたんだ、、、」
「違う、、、平気なんかじゃない、、、ハルに悪いとずっと思ってた、、、こんなこと、、、やめなきゃと思ってた、、、」
「それならどうして?あの男が好きになったの?そんなに浮気セックスが気持ちよかったの?」
「違う、、、本当に好きなのはハルだけ、、、公平のこと好きだと思ったことなんてない、、、」
「それも信じられない、、、じゃあどうして、ホテルから出て、あんなキスするの?好きでもないのに、、、」
「あれは無理やり、、、」
「あなたからしてるじゃないの、、、ウソはつかないで、、、」
「わたし、ヘンになってた、、、雰囲気に酔って流されてた、、、でも本当に好きなのはハルだけ、、、」
黙っていたハルが口を開いた。
「ミズキ、お前は可愛いとか好きだとか言われたら誰とでもそんなことをするのか?」
「違う、、、誰とでもなんて、、、そんな、、、」
「じゃあ、、、アイツは特別なんだ?」
「違う、、、そうじゃない、、、わたし舞い上がってた、、、公平に好きだと言われて、、、求められて、、、セックスに、、、溺れてた、、、」
「そんなに気持ち良かったか?俺を裏切り続けてるのに?」
「ごめんなさい、、、でも、もうしないから、、、ハルが好きなの、、、ハルがいないとわたし、、、」
「お前は俺だけじゃない、、、カレンも周りの人達も裏切ったんだ、、、うちの両親もミズキの両親も、、、それが分からないのか?」
「あっ、、、ああっ、、、わたし、、、どうしたら、、、」
「自分で考えろ、、、でももう俺達は元には戻れない、、、分かるよな?」
「そんなの分からない、、、いやだ、、、」
「最後までお前は勝手だな、、、もう限界だ、、、お前のこともう好きじゃない、、、別れる、、、」
「わたしはそんなの認めない、、、」
「そんな権利どこにある、自分のしてきたことを考えろ、、、よりにもよってあんな男と、、、」
「公平は悪い人じゃない、、、みんな勘違いしてる、、、」
「呆れた、、、ミズキ、あなたね、、、」
「放おっておけ、、、俺は忠告したからな、、、さようならだ、ミズキ、、、」
「えっ、、、ウソだよね、、、待ってハル、、、行かないで、、、」
ハルが出て行った。
追おうとするミズキをカレンが引き留める。
「どういうつもりなの?あんな男の肩を持つなんて、、、」
「だって、、、」
「あのね、、、まともな人だったら恋人のいる女に手を出したりしないの、、、増してや処女を横取りしたりしない、、、」
「それは、、、それだけ、、、わたしのことを、、、」
「あなた、、、まさか自分のしたことを肯定してるの?」
カレンは覚めきった目つきでミズキを見た。このオンナはダメだ、、、
「違う、、、そうじゃなくて、、、彼のわたしへの気持ちは本物だと、、、」
「ミズキ、、、最低だね、、、あなたがわたしを出し抜いて、ハルを横取りしたのは、こんなことをするためだったの?」
「違う、、、」
「あなた、口を開けば違うばかりだね、、、あなたは今までハルに何をしてあげたの?いつも助けてもらって、守ってもらって、甘えるだけ、、、それだけ、、、一度だってお弁当すら作ってあげようともしなかったわね、、、何一つしてないじゃないの?ただわたしはハルの彼女だとみんなに自慢して、、、その上、コソコソ浮気?そして浮気の相手が自分に本気?あなた、それが嬉しくてセックスしてたんだ、、、まるで女王様気取りだね、、、もういいわ、、、さようなら、ミズキ、、、」
後ろから何か声をかけてくるがスルーする。
もう友達じゃない、、、
わたしはどうでもいい、、、
でもわたしの一番大切な人を傷つけた、、、
ハルを追いかける。
「ハルくん、、、待って!」
先を歩くハルが一瞬振り返る。
すごく悲しそうな顔、、、
すぐに前を向いて、頭の横で手を振る、、、
バイバイ
肩が震えている、、、
そんなハルを見たことがない、、、
カレンは追いかけることも出来ずに立ち尽くしていた。
今はひとりにしてあげよう、、、
でもこれからはずっとそばにいるからね、、、
そして、、、あの二人は絶対に赦さない、、、
つづく
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