2.~帰りのバス~
バスはフェリーターミナルに到着。事前に部屋の空きを確認していたようで、アップグレードの手続きも手際よくしてくれる。
乗船まで時間があるので、売店で晩酌のおつまみを物色。待ち時間がまだあるので、カズさんに聞いてみた。
「カズさんは、桜島のイベントとかって言ってたけど、鹿児島って何回か来た事あるの?」
「うん。20年前の桜島のLIVEも来たし、理沙ちゃんが行ってきた指宿も行った事あるし、霧島や出水の方もあるし、10回位は来てるのかな?」 「そんなに?」
「だって前は今よりも安いプランがあって、フェリーの往復とビジネスホテル一泊だったら15000円程だったんで暇が出来た時には鹿児島か別府に温泉入りに来てたんだ。」
「そんなに安くであったんですか?」
「うん。今は船が新しくなって運営会社も変わったらしくって、その激安のプランは無くなったんだけどね。」
と、そんな話しをしていると乗船が始まり部屋へ向かった。
「うわぁ、こんなお部屋、贅沢~。」って嬉しくなって、思わず
「ありがとうね。カズさん♡」って、後ろから抱き着いちゃった。先にお風呂を済ませてからレストランで夕食。
行きはロビーでのんびりしてたけど、今回は窓付きの客室で部屋着に着替えてまったり晩酌。
広くてゆったり出来るのに、何故か二人でくっついてお話しする。
「カズさんは昨日、あれからどうしてたんですか?」
「俺は鹿児島市内の時は市バス市電桜島フェリー二日間乗り放題ってのがあるからそれを買って、チェックインまでに時間があったから桜島フェリーの中でうどん食ってモニュメントを見に行ってた。」
「やっぱり、慣れてるんですね。」
「でも、酒蔵に行こうと思ったけど市内でも時間がかかりそうだったから行くのやめて、城山公園に切り替えて、あとは市内の銭湯は殆ど温泉だからお風呂入ってゆっくりしてたんだ。あっ、勿論夕食がてら飲み歩きはさせて貰ったけどね。」
「カズさん、お酒好きそうですもんね。」
「そんなに強くはないんだけど、嫌いでは無いよね。 で、理沙ちゃんはあれからどうしてたの?」
「友達が言ってたんでサンドイッチ食べながら電車に乗ってたんですけど、正解でした。めっちゃ揺れて、お弁当なら食べるの大変って思いましたもん。」
「あっちは海沿い走って景色はイイけど、確かに揺れるもんね。」
「で、知林ヶ島って無人島に行って、友達は最南端の駅に行こうって言ってたんだけど、私どんくさいんで乗り損ねとかになると怖いから、行くの諦めてホテルに入ってから砂蒸し風呂ってのを体験しに行きました。」
「どうだった?」
「あぁいう蒸されるってのもなかなか体験しないからイイもんですね。で、食事も美味しかったんですけど部屋に戻ったら広~いツインの部屋にポツンと一人で… 」
「あっ、そうか急遽キャンセルしたから部屋はそのままだったんだ。」
「えぇ、何だか寂しくなって。ここにカズさんが居てくれたらなぁって… 」と、もたれ掛かって甘える。カズさんは
「俺がホテルをキャンセルしてそちらへ行ければ良かったんだけどね。」って言いながら、そっと抱き締めてChu!ってしてくれる。
目が合うと、自然とkissしてて体を求め合っていた。
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