3.~雄の匂い~
船に揺られてのお酒は美味しいし、旅の恥は搔き捨てなのかよく解ってなかったけれど、旦那も海外で家に居ないし。
オジ様なんだけど男性とお酒を飲みながらゆっくり話しをして時間を過ごすなんて事も無かったんで、
何だかテンションが上がってきてカズさんに(雄)を感じてきてしまっていたみたい。
知らず知らずのウチに距離も縮まっていて、いつの間にか椅子を並べて楽しく飲んでいた。
(あぁ、ダメダメダメ… 何か変な気分になって来てオジ様なのに求めちゃいそう。)
って思っていると、カズさんが氷を取ろうとする腕と私がおつまみを取ろうとする腕が触れ合った。
(もうダメ。どうしたのかしら、大胆になってしまう… )
って思った時にはカズさんの太腿に手を乗せてしな垂れかかってしまっていた。
「どうしたんです?酔ってしまったの?」とカズさんが聞いて来る。
「エェ、でも普段こんなに酔わないんですけど… 」
「まぁ、船の揺れもあるからね。」とカズさんが焼酎を取ろうと腕を伸ばした時に、
はしたなくも(雄)を求めてしまい腋の辺りをクンクンとしてしまった。
それが解ったのか、カズさんは水割りを作って飲みながら、そっと私の太腿の上に手を置いて来た。
体がビクッ!って反応する。耳元に小声で
「旦那さんと離れてるんで寂しいの?」って囁いて来る。その言葉に正直になってしまい
「す、少し… 」って言ってしまっている。
「少しなのか… 」って言いながら、カズさんは太腿に触れてた手を少し内腿へ寄せる。
すると体がピクんと反応をして脚がキュウっとなって私は我慢がしきれなくなってきてしまい
「す、少しじゃ無いんです。か、かなり… 」と、大胆にもカズさんの太腿に置いた手を動かしてしまっていた。
「フㇷッ… 大胆な奥さんだ。」
「は、はしたない女と思わないで下さいね… 」
「どういう事?」
「も、もう欲しいんです。」
「何を?」
「ア、貴方をです。」
「そんな事を言うなんて、安物だと思ったけど薬が随分と効いてきたんだね。」
「えっ、薬?」
「あぁ、君には悪いけど少し媚薬ってのを使わせて貰ったんだよ。まさか、こんなに効くとはな。」と、少し戸惑った表情を見せる。
(そうか、私は媚薬ってのを盛られたのか… でも、もうダメ。私、自分を止められない。)
「く、薬を使われても何でもイイんです。は、早く貴方が欲しいんです。」と言ってしまってる自分がいる。
「ひと回り上のジジィだよ。」
「関係ないんです。は、早く貴方が欲しいんです… 」
「イイの?」
「は、早く…」(薬の影響か何か知らないけど、凄く欲しい。)
「ヨシ、じゃぁ行くか。」と、よろける私を支えて歩き出す。
もう、この支えられてるだけで体が反応してしまい付いて行くのがやっとだった。カズさんは個室のシングルルームに入る。
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