ある日、仕事中の凪から連絡があり今晩、社長が部屋に来るから夕食を頼むと言われた。
どうして、、、
二人で外食しないのだろうか、、、
今まではそうしてきたはずだ、、、
それなのに、、、なんとなく胸騒ぎがした。
食事を済ませワインを飲んだ。
「美晴さんて、凪が言う通り料理が上手ね、、、すごく美味しかったわ、、、」
「どういたしまして、、、そんなに自信はないんですけど、、、お口にあったのでしたら何よりです、、、」
「あら、奥ゆかしいわね、、、美晴さんのそんなところが凪のお気に入りなのかしら、、、」
「そんなこと、、、」
凪に視線をやると、素知らぬ顔でワインを飲んでいる。
わたしのこと、、、ミユになんと話してるんだろう?恋人?まさかそんなことはない、、、
家政婦?まさか奴隷とは言ってないと思う、、、
「わたし美晴さんに会ってみたくて、、、それで凪に無理に頼み込んだの、、、」
何か話があるというのか、、、
ここを出ていきなさいとでも言うつもりなのか、、、
いくら社長でも、そんな権利はないはずだ、、、
美晴はそれでも不安が拭えず飲むピッチが早くなる。
ミユはそれ以上だった。
かなりアルコールに強いのか、、、
ミユが持参したワインはかなりの高級品で口当たりも良く量が進んでしまう。
ミユは特別なことを話すでもなく、さり気ない世間話をするだけだった。
ただ時折、凪がいかに優秀で会社にとって必要な人材かをウットリとした瞳で凪を見つめながらさり気なく自慢してきた。
嬉しさと妙な嫉妬が込み上げてくる。
わたしはあなたが刑務所にいる間、ずっと凪のそばにいたんだからと言われてるような気がした、、、
しかしミユは美晴の過去を知っているのに直接は口には出さない、、、
かなり酔ったのか、ミユが蕩けるような表情を浮かべて言った。
「今夜、、、久しぶりに凪とシタいな、、、」
「えっ、、、」
凪が驚く。
「いいでしょう?美晴さんは奥さんでも恋人でもないし、、、」
「それは、、、」
凪は美晴の表情を伺った。
「美晴さん、構わないでしょう?」
酔っているんだろうけれど、その物言いムッとする。
けれど拒む権利は無い、、、
それに知らないところでされるよりはずっといいと思っしまう、、、
その上、酔っているせいなのか、、、二人のセックスを見てみたいという気持ちが頭にもたげてくる、、、
「勝手でゴメンね、、、でも最近、凪がなかなか相手にしてくれなくて、、、わたしメチャ飢えてるんだ、、、」
彼女も酔っているんだろうけど、それにしてもあけすけな言い方をする人なんだ、、、
不思議に、、、不快にはならない、、、
それになかなか相手をしてくれないって、、、わたしにはあんなに凄く、、、
こんな状況なのに、、、嬉しい、、、
「辛いなら外で時間をつぶして、、、わたし最近イライラしやすくて、、、だから今夜は凪のセックスで思いきり乱れたいの、、、心配だったら、美晴さん、、、わたし達のセックス、、、見てもいいのよ、、、」
挑発的な言葉だった、、、
まるで、あなたのせいで傷ついた凪を守っているつもりでいる、、、
それは、そうかも知れない、、、
そしてこれは、、、あなたよりわたしの方が凪には必要だという挑戦だ、、、
「ミユ、それは、、、」
「いいわ、わたしも見たい、、、」
「さすがにいい度胸ね、、、そんな美晴さん、嫌いじゃないわ、、、」
嬉しくもなんともない、、、
「美晴さん、シャワー浴びる?わたし達はお互いの汗の匂いも好きだから、このままでいいけど、、、」
カッと血がのぼる。
「わたし達だって、そうです、、、わたし凪の汗、大好きです、、、」
思わず子供みたいな言い様になってしまう。
「フフッ、そうなんだ、、、じゃあ三人で仲良く寝室に行きましょうか、、、」
ベッドの上で凪とミユが抱き合いキスをしてる。
舌をネットリ絡め合う熱い口づけ、、、
三人とも下着姿だった。
ミユの提案だ。
やはり二人の口づけに胸が苦しくなる。
あのときの、、、映像を見たときの凪の辛さが分かる、、、
けれども状況はまるで違う、、、
あのとき、わたしは凪を裏切った、、、
今の凪はわたしを裏切ってるわけではない、、、
それでも嫉妬は次々と湧き上がってくる。
でも、、、それだけじゃない、、、わたし、、、すごく、興奮してる、、、
つづく
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