その頃美晴は部屋に着いた。
もう深夜の1時を過ぎている。何度もイカされた余韻がまだ残っている、、、
ソファに座り込み両手で頬を覆う。
忘れないと、、、
でもカラダは合田を覚えてる、、、
だって、、、あんなに情熱的に激しく求められて、、、あんなに逞しく責められたたら、、、
訳が分からなくなるほど何度もイカされた、、、
本当に忘れることなんて出来るのかしら、、、
いや、、、忘れなくてもいいかも知れない、、、
時々思い出すくらいなら、、、
罪にはならないはずだ、、、
それに合田さん、、、思っているほど悪い人じゃない、、、
約束をちゃんと守ってくれた。
名残り惜しそうにしてたけど、幸せになってと言ってくれた。
元々、顔立ちや外見は好きなタイプだ、、、
それにセックスは、、、凪よりスゴイ、、、
凪だって十分満足させてくれるけど、、、
凪と結婚して、、、しばらくして落ち着いたら、、、
時々だったら、、、逢っても、、、いいかも知れない、、、
合田だったら上手くやってくれる、、、
ひと月に一度くらいなら、、、何もかも忘れて、、、思いきりさっきのように愉しんだって、、、
その時、目の前にある写真立てが目に入った。
凪と二人幸せそうに寄り添って微笑み合う写真、、、
何の疑いもなく信じきって愛し合う二人がそこにいる、、、
わたし、なんてことを考えてるの、、、
自分が今してきたことが一気に蘇る。
寒気がした、、、
いきなり吐き気が込み上げる、、、
トイレに駆け込み胃の中のものを全て戻していた。
まるで夢から覚めたように現実が襲いかかってくる。
どうして、、、あんな男を、、、
クスリを使ってわたしを犯し、脅迫して関係を続けた男、、、
それなのに、、、あいつの口車に乗って、、、まるでヒロインになったつもりで、、、
凪が今日帰ってくるのに、、、
わたしは、、、
今度は浴室に駆け込んだ、、、
カラダを洗わないと、、、キレイにしないと、、、
けれど、、、あの男と一緒に入ったことが蘇る、、、
わたしは凪の大好きな凪だけのもののオッパイでアイツの体を洗った、、、パイズリまでした、、、
再び吐いた、、、もう何も残ってないのに、、、胃液だけを吐き出した、、、
そしてカラダを何度も何度も洗う、、、
あの男とキスをした、、、舌を絡ませ何度も、、、
フェラチオもした、、、挙句の果てには何度も中出しさせた、、、
涙がとめどなく流れる、、、
凪、ごめんなさい、、、
わたしどうして、、、どうしてあんなこと、、、
まるで何かに操られていたような気がする、、、
でもそんなの言い逃れだ、、、
何の言い訳にもならない、、、
美晴は洗い続けた、、、
まるで染み付いた穢れを洗い流すかのように、、、
そして心の中でずっと凪に謝り続けた。
つづく
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