「どうしてあんな男の誘いに乗ったりしたの!?」
「だって、、、わたしのこと、、、ずっと好きだったって、、、」
「それで、舞い上がって、、、信じたわけ?」
「、、、、、」
「バカね、、、アイツは誰にでもそう言うの!」
「違う、彼はそんな人じゃない、、、皆、誤解してる、、、」
「あんな男庇ったりして、、、雫、本気で滝上のこと、、、」
「違う、、、そんな、、、つもりじゃ、、、」
「あのね、、、アイツ、夏休み前だけど、わたしにも声かけて来たんだよ、、、」
「えっ、、、」
「同じこと言ってたよ、、、高校に入ったときから好きだったって、、、気持ちを抑えきれなくなって告白したんだって、、、夏休みに二人で思い出を作りたいなんて言ってさ、、、イヤらしい目つきでわたしを見てた、、、胸とかお尻とか、、、もちろんその場でハッキリと断ったけど、、、すごく気持ち悪かった、、、」
「そんな、、、」
ウソだ、、、わたしだけって、、、そんなの信じない、、、
「要するに雫は俺よりアイツを選んだということだな、、、」
結論付けるように海人が言う。
「違う、選んでなんかいない、、、海人の方が、、、好きなの、、、」
「お前は俺と逢うのを断ってアイツとのセックスを選んだじゃないか、、、」
「そうじゃない、、、初めてじゃないことを海人に知られるのが怖かったから、、、本当は海人とシタかったんだよ、、、そうだ、証明するから、、、ねえ、今からサセてあげる、、、海人は初めてでしょう?全部わたしが教えてあげる、、、海人だったらナマでいいよ、、、純平とはまだシテないから、、、そうすれば本当の初めてを海人にあげれるでしょう?ねえ、、、二人きりになろう、、、そしてシよ、、、」
このオンナ、、、本気なのか?
どうしてこんな雫になってしまったんだ、、、
「お前、何を言ってるんだ、、、自分の言ってること分
かっるのか?俺の好きだった雫はもういない、、、お前とはお終いだ、顔も見たくない、、、」
海人は去っていく。
「待って海人!」
後を追おうとする雫を千里が押し留める。
「あなた、呆れたわ、、、なんてこと言い出すの、、、もうムリだよ、、、自分のしてきたこと分かってるの?海人の前であんなクズ男の肩を持つなんて、、、」
「だって、、、わたしの初めての人だよ、、、嫌いになんてなれないよ、、、」
「あんたね、、、まだそんなこと言って、、、自分のことしか頭にないの?」
哀れむような表情で千里が見つめてくる。
「雫、海人のことあんなふうに誘って、、、まだ滝上と続ける気?」
「それは、、、」
そんなに簡単に決められないよ、、、
「終わってるね、、、これが友人として最後の忠告よ、、、これ以上アイツに関わると痛い目に遭うよ、雫、ボロボロにされる、、、言うことはそれだけ、、、」
千里は海人を追うように去って行った。
お前とはお終いだ、、、
友達としての最後の忠告、、、
言葉が重くのしかかってくる。
雫は立ち尽くしていた。
つづく
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