心は決まった。
翌日、部活を終えた剛志を呼び出した。
「海人、何の用事だ、、、こんな時間に、、、」
「分かってるだろう?」
海人が睨みつけるように言うと浜中の視線が急に泳ぎ出した。
「分からねえよ、、、」
声までかすれてる、、、
分かりやすいヤツだ、、、
「お前、千里とできてるだろう?」
いきなり突きつける。
「なに、何言ってるんだ、、、そんなわけ、、、」
海人はスマホの動画を見せる。
呆気ないほどに剛志は堕ちた。
おのれの非を認めた。
「すまない海人、、、俺は、、、」
「言い訳は聞かない、、、全部正直に話せ、、、この前、教室で千里と二人でいたとき何してた?」
「キスしてた、、、千里ちゃんの方からいきなり、、、本当だ、、、俺はさすがに学校では、、、でも、、、千里ちゃんがズボンの上から擦ってきて、、、俺も彼女の胸を揉んで、、、それだけだ、、、スマン、、、」
アイツがそんなことを、、、
しかも自分から、、、
いきなり剛志が跪き土下座をした。
「イブキの件で相談してるうちに好きになってしまった、、、本当にすまない、、、」
「いつからなんだ?」
「三ヶ月ぐらい前から、、、」
そんなに前から、、、
「何度だ?」
「十回以上は逢った、、、覚えてない、、、でも無理やりは一度も無い、、、初めてのときも、そんな雰囲気になって、、、彼女もその気だった、、、」
まさか千里がそんな、、、
さすがに最初は強引にサレた、、、そう思ってた、、、
「俺、後悔して一度きりのつもりでいたんだ、、、でも彼女からまた誘われて、、、断りきれなかった俺が悪い、、、」
アイツから関係を続けたわけか、、、
結婚とか子供とか言っていながら、、、
陰でアイツは、、、
「どうして、、、あの時、弁当の謝罪のとき言わなかった?」
「俺はあの時全部打ち明けて謝ろうと思った、、、でも彼女がそんなことしたら無理やりされた、犯されたと言うって、、、」
千里が脅したということか、、、
関係を続けるために、、、
俺を騙し続けるために、、、
「ひとつ聞かせてくれ、、、黒の色っぽい上下の下着はお前と関係あるのか?」
「あれは、、、三回目のデートのとき、二人でショップに行って買った。二人で選んで、、、その、、、試着して、、、俺がプレゼントした、、、」
そうか、、、試着室でイチャイチャして、、、部屋で燃えたわけだ、、、
俺がいるのに、そんなことが平気で出来る千里が、、、気味が悪い、、、
もうお終いだ、、、完全に、、、
「分かった、、、もういい、、、」
浜中は何故か不満そうだった。
こいつ、、、もっと自慢でもしたかったのか?
「本当にすまなかった、、、何でもする、、、海人の気の済むようにしてくれ、、、どんなことでも言ってくれ、、、」
「そうか、、、それだったら、、、」
つづく
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