部屋に入ると千里はベッドに腰掛けていた。
そして、、、泣いていた、、、
泣いている千里を見るのも初めてだった。
俺にはまだ千里の知らない面がたくさんあるのかも知れないと思った。
千里の涙を見るとやはり胸が締め付けられる思いがする。
やはり千里のこと俺は、、、
千里は涙で濡れた瞳を海人に向けた。
「ごめんなさい、、、わたし、、、ごめんなさい、、、」
海人は黙って横に座った。
とりあえず千里の話を聞こう、、、
「わたし、ハッキリ分かった、、、水田さんが海人にサンドイッチを食べさせてるところを見て、、、急に胸が苦しくなって、、、周りがグラグラ揺れて、、、海人が取られちゃうって、怖くなって、、、わたしもこんなことしたんだって、、、わたし酷いことをした、、、本当にごめんなさい、、、」
海人はまだ黙ったままだ。
それが冷たい拒絶に千里には思えた。
「海人はもうわたしのこと、嫌いになったの?水田さんと付き合うの?」
海人は応えてくれない。
「イヤだよ、海人、、、別れたくない、、、」
千里が抱きついてきた。
海人ははねつけることが出来なかった。
「赦して、、、あんなこともう絶対にしない、、、」
千里は今度は心から悔いてるようだ。
「水田さんとは付き合ったりしないよ、、、それにサンドイッチのことは彼女が千里が見てるのを知ってわざとやったんだ、、、そうすれば俺の気持ちが千里にも分かるだろうって、、、」
「そう、、、だったの、、、」
「彼女が勝手にやったことだけど、俺達が仲直り出来るように考えてくれたんだ、、、」
「じゃあ、、、海人はまだわたしのこと、、、」
「好きだよ、、、でももうあんなことしないで欲しい、、、」
「分かった、絶対しない、、、それにこれからは、もっと海人が好きになってくれるように頑張る、、、」
二人は抱きしめ合った。
つづく
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