千里は海人と逢えない時間を使って、日詰と浜中のそれぞれと連絡を取るようになった。
時々だが逢って話もした。
もちろん目的は二人をくっつけること。
特に日詰とは親しくなっていった。
やはり滝上の件があって、浮いた存在になっているようだ。
表立ったイジメのようなことはないが、親しく話せる相手がいなくなったと寂しがっていた。
だから千里と話せるのが嬉しいと言ってくれた。
じゃあ海人にもう言い寄らないで下さいと言うと、それは別とかわされてしまった。
でも二人はいつしか次第に打ち解けていった。
そしてテスト期間に突入した。
試験も終わり、久しぶりの本格的なデート。
朝早くから少し離れた街に行って、少しだけ散歩をしてラブホに直行、、、
こんなの地元の人に見られたら大変なことなる。
周りを見渡して素早くイン。
部屋に入って抱きしめ合う。
「すごくドキドキしたね?」
「うん、、、俺、すごく千里に逢いたかった、、、こうして抱きしめたかった、、、」
「わたしもそうだよ、、、」
見つめ合う瞳、、、
溶け合うような口づけ、、、
「わたし、ハッキリと分かったの、、、海人のことどんなに愛してるか、、、海人に抱いて貰えなくて、すごく辛かった、、、海人がいないと、わたし生きていけない、、、」
「俺もだよ、、、千里のこと大好きだ、、、愛してる、、、」
「フフッ、、、嬉しい、、、でも少し照れちゃうね、、、」
「うん、そうだな、、、」
「あっ、カラオケだ、、、これ、すごいやつだよ、、、」
「こんなのあるんだ、、、」
「歌おっか?」
「おっ、いいね、、、でもとりあえず一曲だけな、、、」
「ええっ、、、どうして?」
「分かってるだろう?」
「海人のエッチ、、、」
「フン、、、どうせそうですよ、、、」
二人の笑みが弾ける。
結局、仲良く肩を寄せて一曲だけデュエットした。
海人が男の欲望を剥き出しにして唇を奪い、乳房をまさぐる。
「千里、、、」
耳元と首筋に唇がが這う、、、
「あぁ、待って、、、シャワー浴びてくる、、、」
交代で浴びる。
先に済ませた千里がベッドの中で待っていた。
海人が身を寄せる、、、
優しく髪を撫でられる、、、
「千里は本当にキレイだな、、、世界一だ、、、」
「大げさだよ、、、でも、、、すごく嬉しい、、、」
唇を小鳥のようについばむキスを繰り返す、、、
焦ることはない、時間はある。
今日はじっくりと、、、
そして、イッパイ、、、
「ねえ、海人、、、」
「なんだい?」
「わたし、、、最近、日詰さんと良く話すんだ、、、」
「彼女、、、やっぱり、例の件で何となく周りから浮いた感じになってて、寂しそうだったから、、、」
「そうか、、、」
「彼女って思ったよりいい人だね、、、気取らないし、優しいし、、、でも海人にチョッカイ出すのはイヤだけどさ、、、」
「あんなの本気じゃないって、、、」
つづく
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