帰り道、千里と並んで話を聞いた。
「同じバスケ部なのに、アイツ等仲が悪いのか?」
「うん、、、いろいろあったみたい、、、」
二人はバスケ部で競い合っていたらしい。
一年のとき浜中が先にレギュラーになった。
ところが練習のとき滝上と接触し、じん帯を痛めてしまった。
代わりにレギュラーになったのが滝上だった。
浜中はリハビリに励むことになったが、その時優しく寄り添ってくれた一年先輩の女子マネがいた。
いつしか二人は交際するようになった。
そしてケガも治り練習にも復帰したが控えにまわされた。
レギュラーの座は完全に滝上に奪われていた。
「何か、、、そのケガ、怪しくないか?」
「わたしも、、、でも、証拠は無い、、、よね、、、」
「うーん、、そうだよな、、、そうか、そんなことが、、、」
「でも、それだけじゃないの、、、」
千里が言いにくそうにしている、、、
「全部知りたい、、、話してくれよ、、、」
「分かった、、、」
他の部員も二人の事を認めていた。
浜中と女子マネの交際は順調だった。
ところが彼女に滝上が手をだした。
どういういきさつかは分からないが、二人は関係を持った。
皆に隠れて浮気を続けていたが他の部員に見られ発覚。
浜中は彼女と別れた。
その彼女もすぐに滝上に捨てられ、マネージャーを辞めてしまった。
「なんか、、、俺のときと似てるな、、、」
「ゴメン、、、わたし、、、」
「気にするなって、、、確かにキツかったけど、、、千里がそばに居てくれたから、もうそれほどじゃなくなってる、、、ありがとうな、千里、、、」
千里はキツい言い方をするときもあるが、本当はすごくあたたかくて優しいヤツだ。
それは俺が一番よく知っている。
「そんなこと当たり前だよ、、、海人は大切な、、、友達、、だから、、、」
「俺もだ、、、でも俺のことより、、、千里はすごく魅力的な女なんだから、もっと自分のことを優先しろよ、、、」
「ううん、、、いいの、、、このままがいい、、、」
「そっか、、、しかし、ケガの件といい滝上のヤツ、本当にクズだな、、、」
つづく
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