「頼む、、、奈々の親として、本当のことを知りたい、、、」
そう言って頭を下げる。
陸は涙を拭い、和宏を見た。
「分かりました、、、奈々が、、、浮気をしてるんです、、、」
したんではなくて、、、してる?
何度もということ、、、
しかもまだ、、、続いてる?
「浮気って、、、どこまで、、、」
「、、、最後まで、、です、、、」
「最後、、、まさか、、、カラダを、、、」
「そうです、、、」
ごめんなさいと奈々が更に大きな声で泣き始める。
その反応に本当のことなんだと思い知らされる。
「こんなことを聞くのもアレなんだけど、、、陸君と奈々はそういうことを、、、」
「してません、、、俺は奈々とキスしか、、、」
頭を殴られたような衝撃を受けた、、、
娘は、、、恋人がいるにも関わらず、他の男に初めてを、、、
そんなことが、、、
無理矢理奪われたということなのか?
美子の顔色も青ざめる。
「奈々は無理矢理サレたって言ったんです、、、俺はそれなら訴えるって、、、そしたら、、奈々が証拠が無いからって、、、」
それでともかく、もう二度と逢わない、別れるとその場でメールをさせた。
本当に好きなのは陸だけで相手のことは好きでも何でもないと断言したことで陸は赦す気持ちでいたらしい、、、奈々を信じて、、、
ところが相手はすぐに返事を返してきた。
お前は俺のオンナだ。
絶対に別れない、、、
そして動画が添付されていた。
二人の行為中の動画が、、、
「無理矢理じゃなかったんです、、、奈々は自分から受け入れていたんです、、、しかも俺に隠れて何度も逢っていたんです、、、」
「それは、、、隠し撮りなのか?」
「そうだと思います、、、」
「それを見せてくれないか、、、」
本来ならそんなものは見たくもない、、、
しかし親としてどうしても信じたくないし、、、それに真実を知らなければならない、、、
「それは、、、できません、、、」
それはきっと娘を思ってのことなんだろう、、、
奈々のそんな姿を両親に見せることが忍びないと思って、、、
「陸君の気持ちは分かる、、、でも証拠がないと、、そいつを潰せない、、、」
陸はハッとして和宏を見つめた。
「分かりました、、、声だけなら、、、」
「それでもいい、、、頼む、、、」
陸はスマホから音声を流した。
『奈々はこんなに可愛い顔してるのに、、、スゲェ胸、してるよな、、、』
『いやん、、、先輩、、、恥ずかしいよ、、、』
『エロいカラダだ、、、高校生に見えないぞ、、、』
『アアッ、、、それ、、気持ちいい、、、もっと可愛がって、、、アッ、アッ、、、感じちゃうよぉ、、、』
『本当に奈々はスケベだな、、、俺、もうガマンできないぞ、、、』
『いいよ、、、先輩なら、、、』
『本当にいいのか?彼氏じゃなくて、、、俺にバージン捧げて、、、』
『いいのぉ、、、あっ、、先輩にあげる、、、わたし、、、高志に初めてをあげたいのぉ、、、』
『フフッ、、、奈々、かわいいぞ、、、』
『あぁ、高志、キスして、、、』
んっ、んんっ、、、あん、んんんっ、、、、ん、ん~~、んんっ、、、チュッ、、、
『奈々、俺のオンナにするぞ!』
『高志、来て!ああっ、高志が好き🩷あっあっあっ、いっ、たい、、、高志がくる、、、痛い!』
『思いきり俺に抱きつけ、任せろ!』
『うん、高志好き🩷あっ、あっ、あっ、わたし、高志のオンナになる!』
陸は再生を止めた。
「違うの、、、わたし、本気じゃない、、、雰囲気に流されて、、、可愛いとか好きだとか言われて、舞い上がってた、、、本当に初めては陸って決めてたのに、、、誘ってくれないから、、、でもバカだった、、、どうかしてた、、、ごめんなさい、、、わたし、、、」
涙を流して必死に訴えるが虚しさが漂うだけ、、、
ただ彼氏がいることを知りながら、初な後輩に手をだし、あまつさえハメ撮り動画で脅迫めいたことをしてくる男など決して赦せない。
「陸君、うちの娘が本当に済まない、、、道夫さんも瞳さんも本当にすいません、、、あらためてまた謝罪に伺わせていただきます、、、ですが、今からやらなければならないことがあるので、失礼します、、、」
「それって、、、まさか、、、」
「こんなクズみたいなことする男、、、動画を拡散されたら大変なことになる、、、その前に叩き潰す、、、」
「俺も行きます、、、そんなの絶対に赦せない、、、」
「いや、陸君には迷惑をかけれない、、、」
「いや、行きますよ、、、それに証拠は必要でしょう?」
確かにそれは、、、
「わたしも行きます、、、こんな男、絶対に赦せん、、、」
道夫が息巻く。
「わたしも行きます!」
「お前はだめだ、、、奈々と一緒にいてやってくれ、、、」
美子を諭すと三人で相手の家に乗り込んだ。
つづく
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