何度も二人からの電話やメールをことごとく無視をした。
思い詰めた表情で話しかけようとする二人をまるで目に映らないかのようにやり過ごす。
その態度に二人は時間を置いた方がよいと感じたようで無理に接触してくることはなくなった。
まあ時間を置いても話すつもりはないけど、、、
しかし同じクラスとあって毎日顔を合わせることにはなる。
それも初めは苦痛だったけど、日が立つにつれ気にならなくなっていった。
そんなある日、クラスの女子三人組がハルキの席にやってきて話しかけてきた。
特別親しくしていたわけでもなく、これまであまり口をきいたこともない。
「ねえ霧野君、、、今度遊園地に行くんだけど、一緒にどうかな?」
「えっ、、、俺?」
「うん、突然でゴメンね、、、わたし達、前から霧野君と友達になりたいと想ってたんだ、、、」
「それはいいけど、、、あんまり話したことないし、、本当に俺が行ってもいいの?」
あの事があって気持ちも落ち込みがちだし、良い気分転換になるかも、、、
「もちろんだよ、、、今までは誘うのガマンしてたんだ、、、ある人が、わたしの彼氏と口をきかないでとかうるさかったから、、、」
カナミのヤツ、、、そんなこと言ってたのか、、、
様子を伺うようにしていた、そのカナミが血相を変えてこちらへやって来る。
「ちょっと、わたしの彼氏を誘わないでくれる!」
今さら何を言ってるんだ、コイツ、、、
「アンタ、、、何言ってるの、、、呆れる、、、」
声をかけてきた泉アキナが蔑むような目をしてはき捨てるように告げた。
アキナは派手めの美人で大人びた雰囲気の女子だ。
思ったことはハッキリと口にする性格だった。
「呆れるって、、、何がよ?」
「あのね、、、彼氏がいるのに、他の男にバージン捧げてヤリまくってるオンナは彼女なんかじゃないの、、、そんなことも分からないのかな?」
教室が静まりかえる。
みんなが見てる、、、
「どうして?」
「あのクズ男が自慢してるよ、、、アンタが夢中になって困ってるって、、、毎日誘ってくると言ってたけど、、、」
「そんなの、、、ウソ、、だからね、、、ハル君、、、わたし、、、」
青ざめた顔をして慌てて言い訳をするカナミ、、、
つづく
※元投稿はこちら >>