家に帰り母に学校であったことを話す。
三人とも母は合ったことがあるし、二人の女子は息子と付き合っていたことも当然知っている。
そんなことをするお嬢さんには見えなかったと驚き、半ば呆れていた。
父が帰って来て夕食を済ませると部屋に籠もった。
父へは母が話してくれることになっている。
やりきれない気持ちは晴れることがない。
ベッドで横になっていると九時を過ぎた頃、母が部屋にやってきた。
「今、ミサキちゃんとご両親がお見えになってるの、、、」
「こんな時間に、、、何かあったの?」
母がジッとハルキを見つめてくる。
「ミサキちゃん、、、妊娠してるんだって、、、相手が誰なのか言わないそうよ、、、」
妊娠て、、、まさか、、、あのミサキが、、、
「うそ、、、だろう、、、」
「あなたの前だったら話すと言ってるんだって、、、ハルキ、まさかあなた、、、」
なんだよ、それ、、、
ミサキのヤツ、、、俺のせいにする気なのか?
ミサキの行動がハルキの不信感を駆り立てる。
「俺じゃないって、、、神に誓ってミサキには指一本触れてない、、、」
「そうよね、、、わたしハルキを信じてるわ、、、」
ホッとした母と階段を降りリビングへと向かう。
ミサキは俯いていた。
その横にはハルキも良く知っている両親が血走った目で見つめてきた。
これは、、、完全に疑われてるな、、、
父は黙って腕組みをしていた。
ミサキの父親が口を開いた。
「ハルキ君、正直に話してくれないか?」
「何を、、、ですか?」
「子供の父親はハルキ君なんだろう?!」
問い詰めるような口調にミサキが顔をあげる。
「違うよ!ハルキじゃない、、、」
「えっ?それならどうして、ハルキ君になら話すと言ったんだ?!」
「わたし、バカだった、、、ごめんなさい、、、全部、わたしが悪いの、、、」
涙を流して自分を責めるミサキを母親が優しく擦る。
「ミサキ、、、正直に話してくれる?」
「わたし、、、ハルキが好きだった、、、小さい頃から、、、ずっとハルキが大好きだった、、、いつかハルキのお嫁さんになるんだって、、思ってた、、、」
知らなかった、、、
俺達の間にあるものは友情だと思っていた、、、
つづく
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