それからアキナと過ごす時間が多くなっていった。
他の四人と一緒のときもあるが、やはり二人でいる機会が自然と増えていく感じだ。
家の方向が違うのに、生徒会の活動がないときは途中までだが一緒に帰るようにもなった。
ハルキは生徒会の副会長をしている。
その日は打ち合わせがあり、生徒会室へと向かっていた。
その途中、廊下でユウトに出くわした。
「よう、ハルキ、、、」
どうやら待ち伏せしていたようだ。
だが、もうコイツは友達じゃない、、、
ハルキは無視をして通り過ぎようとした。
「待てよ、、、シカトは無いだろう?」
「お前に話は無い、、、」
しかし、ユウトはニヤつきながら絡んでくる。
「カナミの処女、、、美味しかったぜ、、、」
思わず立ち止まり、睨みつける。
「怖い顔するなって、、、無理やりじゃないぜ、、、カナミからあげるって言ってきたんだ、、、」
そんなこともうどうでもいい。
聞きたくもない、、、
「ちょっとイジってやったら、オマ○コびしょ濡れにしてよ、、、わたしを奪ってだとよ、、、好きものだよな、、、それなのにお前、まだカナミを喰ってないんだって?」
「当たり前だろうが、、、」
「どうして?カナミのやつ、お前ともシテみたいんだとよ、、、お前の童貞を喰いたいんだと、、、」
コイツら、、、何を考えてるんだ、、、
「貸してやるよ、、、アイツのカラダ、なかなかだぜ、、、昨日もシタけど、、気持ちいいし、淫乱に仕込んでやったし、、、フェラも最高だぞ、、、」
「お前!」
「ゴムはシテくれよ、、、ナマは俺だけだ、、、俺のオンナなんだからな、、、」
コイツ、、、クズ野郎、、、殴ってやろうか、、、
「霧野君、ケンカはダメよ!」
いつの間にか生徒会長の板橋ナナミが後ろに立っていた。
同じ二年だが学校一の美形と言われ、スタイルも抜群だ。
もちろん学業も常にトップで文句のつけようのない才媛だ。
いつもは物静かで穏やかな笑みを絶やさない上品な女性が厳しい目つきをしている。
「板橋さん、、、」
毒気が抜けたように怒りが静まっていく。
ユウトは一瞬、息をのみ黙り込んだが、すぐに舐め回すような視線をナナミに注ぐ。
コイツ、、、最低だな、、、
「ナナミちゃん、、、相変わらずキレイだね、、、今度、デートしようよ、、、」
まるで聞こえていないかのようにユウトを相手にしないでナナミがハルキに声をかける。
「霧野君、行くわよ、、、」
二人は生徒会室へと向かった。
ユウトが立ちつくし、アキナの後ろ姿にイヤらしい視線を送っているのを感じる。
「聴き師に勝るクズ男だね、、、全部聞いたわ、、、気持ち悪い、、、霧野君、相手にしたらダメだよ、、、」
そうはき捨てたあと、いつもの穏やかな表情に戻る。
本当にキレイな人だよな、、、
アキナも美人だけど、、、次元が違う、、、
そんな失礼なことを考えてしまう、、、
まあ、、、俺なんかには縁のない人だし、、、
ただの会長と副会長の関係に過ぎない、、、
余りに完璧過ぎて周りの人に壁を感じさせることもある。
それでも、、、なぜか俺には優しさを垣間見せてくれる、、、
そんなナナミに見惚れていると、薄っすらとその頬が赤く染まった気がした、、、
つづく
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