転校の話を聞いたとき、ノリコは当然引き止めた。
しかしダイキの決意は硬かった。
終いにわたしは癇癪を起こしてしまった。
わたしを捨てる気でしょう、そんなことを口走ってしまった。
恋人にはなれないという約束だったのに、、、
それなのに、ノリコは意固地になってダイキを遠ざけた。
ダイキが去っていく日が近づいてくる。
本当は逢いたくて仕方がない、、、
だって本当に好きなんだもん、、、こんなに人を好きになったことなんかない、、、
それなのに、、、このままで終わっちゃうよ、、、それでいいの?
ノリコは心に決めた。
ダイキのことは諦める、、、
でも一生、大切な思い出にする。
いつかわたしも普通に結婚して、母親になる、、、
それなりに幸せにもなりたい、、、
でもそうして年をとっても、あのとき、わたしはあんなにステキな恋をしていたと言える思い出が欲しい、、、
短くても輝くような、ダイキとの青春の1ページがあったんだって、、、
そして出来るなら、いつか再会して、、、お互いに家庭があったとしても、燃えるような恋にダイキと落
ちてみたい、、、
もう意地を張っている場合じゃない。
ノリコはダイキに電話した。
最後にもう一度デートをしたいと、、、
ダイキは快く受けてくれた。
そしてダイキの方から誘うつもりだったと言ってくれた。
聞いた途端、泣いてしまった。
いっぱい泣いてしまった、、、
でももう泣かない、、、
ダイキの前ではもう泣かない、そう決めた。
最後のデート、、、
いや、デートは初めてになるのかな?
恋人じゃないと言うことだったし、、、
もういいや、細かいことは、、、
今日はとにかくデート、、、
それは譲らない、、、、
カフェも楽しかったし、手も繋いだ、、、
締めはもちろんダイキの部屋。
イッパイした、、、
最後のセックス、、、
メチャクチャ燃えた、、、
可愛いオンナを演じようとしたけどムリ、、、
ダイキにかかったら、もうわたしなんて、すぐに本性むき出し、、、
本当にすごかった、、、
これ以上のセックスなんてあるのかな?
いや、、、無くてもいい、、、
少し寂しいけど、、、これが最高でいい、、、
あっ、、、でも、、、
「ねえ、ダイキ、、、いつか、30を過ぎたときでも、、、どこかで偶然逢ったら、またデートしてくれる?」
「もちろんだよ、、、俺から誘うよ、、、」
嬉しい、、、
「、、、わたし、、、そのとき、絶対エッチするからね、、、」
「俺もシタくなるよ、絶対、、、」
泣きそうだ、、、でもダメ、、、
「ダイキ、好きだよ、、、」
「俺も、、、」
今、、、俺も、、って、、、言って、、くれた、、、
言葉だけなのは分かってる、、、
最後だから、、、でも嬉しい、、、
「ダイキ、もう一回シタい、、、ダイキと思いきりセックスしたい、、、」
「ノリコ、、、」
本当の最後のセックス、、、
少し切ない、、、
でもすごく、燃えた、、、
コユキがようやくダイキが去ってしまったことに気づいて、慌てて駆けずり回ってる。
いい気味だ、、、
アンタは最高の男を手放したんだよ、、、
この尻軽な淫乱オンナ、、、
もっと苦しめばいいんだ、、、
いつか、わたしにも何か聞いてくるかも知れない、、、
でも何一つ教える気はない、、、
大切な思い出をあなたになんか話してやるものか、、、
そうわたしとダイキだけのかけがいのない秘密、、、
あなたにそれがある?
本当に呆れるぐらい愚かなオンナ、、、
つづく
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