コユキは考えた末に、やはりダイキを待ち続けると心に決めた。
とことん汚れてしまった自分だけど、、、本当は諦めることがダイキにとっても、自分にとっても最善の道だと分かっているのに、、、
ダイキを愛しているから、、、
こんなにも罪深いことを重ねているのに、、、わたしはどうしてもダイキ諦めることが出来ない。
結局は自分のエゴ、、、
けれども決めたからには貫き通す。
ダイキが戻ってきてくれるまで待ち続ける。
堕胎したことだけは絶対にダイキに知られてはならない、、、墓場まで持っていく、、、
ダイキを二度と裏切ったりしない。
死ぬまでダイキに尽くす、、、
それはダイキと以前のように戻れなかったとしても、、、それを母にも告げた。
母は、母親としては今回の出来事を忘れて、新しい恋をして幸せを見つけて欲しいと思う、、、でも女としてコユキの気持ちは痛いほど分かる、、、だからコユキの決心を応援すると言ってくれた。
コユキは学校に戻るとまた勉強に打ち込んだ。
入試も何もかもダイキに頼ってきた自分、、、
ダイキはいつもわたしを一番に考えてくれたのに見返りなど求めたりしなかった。
そんなダイキに、わたしはいったい何をしてあげたのだろう、、、
セックスだけ、、、そして甘えるだけ、、、
それなのにそのセックスですらわたしは裏切った、、、
気持ちがめげそうになる、、、
でも負けたりしない、、、
負けたら何も残らない、、、
ダイキとの思い出も、、、何もかもなくしてしまう、、、
コユキはダイキの写真とリングネックレスを心の支えに頑張り続ける。
この頃ノリコの元気がない。
ダイキと何かあったのだろうか?
きっと、、、そうだ、、、
ダイキがあんなオンナに満足するはずがない。
きっと、わたしのことを忘れることが出来ないんだ、、、
わたしの元に戻ってきてくれる。
わたしはもう言い訳なんてしない。
ダイキがいかに自分にとって大切な人間か、心を込めて話すつもりでいた。
そうすればダイキはきっと分かってくれる、、、
しかし、それは大きな間違いだった。
ダイキは学校を去った、、、
転校していた、、、
コユキが学校を休んでいるあいだに、、、
別れも、、、行き先も告げずに、、、
コユキは学校中を駆けずり回り、ダイキの転校先を探り出そうとした。
しかし、誰も知らなかった。
先生たちにも食い下がったが個人情報を教えるわけにはいかないとニベもなく断わられてしまった。
ダイキは明らかに、意図的に行き先を知られないようにしていた。
それはおそらく、、、わたしに対するものだ、、、
わたしは、、、それほどまでにダイキに避けられている、、、
自分の脳天気さが恨めしい、、、
絶望に打ちのめされそうになる気持ちをなんとか奮い立たせる。
諦めることはいつでも出来る、、、
でもどうしたら、、、
コユキは途方に暮れた。
最後の手段、、、
コユキは恥を忍んでダイキのバイト先を訪ねることにした。
つづく
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