意外にも電話はすぐにつながった。
「、、、、」
「ダイキ?」
「、、、、」
「ゴメンね、、、急にダイキの声が聞きたくなって、、、」
涙が溢れそうになる。
ダイキが電話に出てくれた、、、
「今まで女友達と逢っていて、一人になったところなんだ、、、」
またウソをついた、、、
「そうか、、、」
やっぱり、、、ヘンだ、、、
「ねぇ、、、これから逢いに行ってもいい?」
「、、、、、」
どうして黙ってるの、、、
「少しだけ、、、ダイキに逢いたいよ、、、いいでしょう?」
「だめだよ、、、」
「どうして!?」
「もう、逢ってる、、、そばにいる、、、」
「えっ?」
辺りを見渡す。
離れた場所にダイキがいた。
どうして、、、こんな、、、ところ、、に、、、
頭の中が混乱する、、、
鼓動が破裂しそうに跳ね上がる、、、
怖い、、、すごく、怖い、、、
でもダイキに駆け寄ろうとする、、、
「くるな、、、このまま話そう、、、」
冷たい拒絶、、、
コユキは立ち止まる。
知られてるの?
わたしのしてきたこと、、、
本当に怖い、、、
カラダがガタガタ震える、、、
「コユキ、、、またウソをついたよね、、、、寄りにもよって、あんなヤツと、、、」
冷え切った口調、、、
やっぱり、知られてる、、、
「ゴメンなさい、、、でもダイキ勘違いしてるよ、、、先生とは美術の話をしてただけ、、、ダイキに心配かけたくなかったから、、、」
「、、、ウソはもう止めないか?」
「ウソじゃない、、、でも、ダイキがどうして、ここに、、、」
「あのマンション、、、ヨシコさんが住んでるんだ、、、」
「そ、そんな、、、」
「この頃、コユキをよく見るって、、、辺りをキョロキョロして、、、隠れるように、あの男の部屋を出入りしてって、、、」
そんな偶然、、、しかもヨシコに見られていたなんて、、、マズい、、、何とかごまかさないと、、、
「そんなことない、、、部活の打ち合わせで、たまに来てただけ、、、本当だよ、、、他の部員もいたし、、、それにあんな中年オヤジ、誰が、、、」
「聞いてたんだ、、、」
「えっ、、、何のこと、、、」
「昨日、、、コユキのポシェットに、盗聴器を入れた、、、」
「そんな、、、そんなのウソ、、、」
慌てて中を探る。
見たことのないボールペン、、、
「こんなの、、、酷い、、、」
「ゴメン、、、でも俺、、、コユキを信じたかったから、、、」
全部知られた、、、
醜いわたしを、、、わたしの裏切りを、、、
「違うの、、、わたし、無理矢理、、、」
「コユキは嫌がってなんかいなかったよ、、、逢いたかったって、ヤツに言って、、、長いキスしてたじゃないか、、、」
「それは、、、」
そう、、、コユキから求めた、、、
逢った途端にカラダが熱くなって、、、
つづく
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